DJIの最新ドローンMavic3

ミリタリーブログサポートチーム

2022年02月08日 17:30

こんにちは、ミリブロNewsの今井です。

Mavic3と呼ばれるDJIの最新コンシューマー機を(自腹で)購入しました。ミリタリーと言えばドローン、ドローンといえばミリタリーということでご紹介していきます。
ミリタリーがお好きな方は色々思うこともあると思いますが、それはそれ、これはこれでいきたいと思います。
また自腹で買ってるのでレビューに関しては忖度なし!で書きます。
どこから紹介しようか迷うのですがそもそもMavicってなんぞや的な一般的な部分から何回かにわけて解説していく予定です。
それでは宜しくお願いいたしまっす!

Mavicってなあに?


形といい、色といいミリタリーっぽくてかっこいい


 あまりDJIのドローンに関してご存知無い方もいらっしゃると思うのでまずはそこから。DJIはドローンをメインとしたメーカーで世界のドローンのシェア70-80%を占めているとも言われ、用途に応じて様々なドローンを展開しています。製品には米軍機と同様それぞれペットネームがつけられていて、

・Mavic(マビック プロ・一般・入門用、敷居が低い)
・Phantom(ファントム 一般・プロ用、汎用性が高い)
・Matrice(マトリス 産業用、本気のやつ)
・Inspire(インスパイア 映像用、本気の映像)

となっています。
その中で今回のテーマであるMavicシリーズは廃盤も含めグレード別に7種類ほどあって、初心者からプロまで幅広くカバーするDJIのフラッグシップとも言える折りたたみ可能なドローンです。

もともと折りたたみをウリにしていて、その機能と引き換えにカメラやバッテリー性能がPhantomより劣る下位互換、という位置づけでした。しかしここ最近はphantomを完全に追い抜く形となりPhantomシリーズを完全に廃盤に追い込むのではなかろうかという雰囲気すら見せています。
MavicシリーズはMavic○○という形でナンバリングされていてどれを買えばよいか迷いますが、基本的に

1.カメラの質
2.バッテリーの持ち
3.重量
4.(1〜3の組み合わせの結果)価格

この4つが異なっていて、自分はどの部分を重視したいのか?で考えると簡単です。今回購入したMavic3はMavicシリーズの中でどれもが最高に振られてる機体です(つまり価格も高い)。

ちなみに私見ですがドロンジョ(ドローン女子の略)と呼ばる方たちはだいたい、Mavicシリーズの印象です。あんまりInspireとか持っている方はみたことないですね。まあそんなにドロンジョの方の知り合いもいないんですけど。


(今井の個人的な)Mavicシリーズとの出会い



一般的にイメージされるドローンといえばこれ


 私自身はもともとPhantom4Pro(以下P4P)と呼ばれる「ザ・ドローン」という形のドローンをメイン機として使用していました。当時、たまたまMavic2を購入する機会があったんですが、「まあP4Pのサブとして遊び用に使えばいいか」ぐらいにけっこう軽く考えていたんですね。
しかし、実際に使ってみると

・折りたたみの便利さ
・静音性
・バッテリーの持続時間

どれをとってもピカイチで、気がついたら一般的な撮影ではほぼMavic2を持っていく様になっていました。P4Pには個人的にかなり思い入れがあってずっと使い続けるつもりだったんですが、自然と撮影の際はMavic2の方に手が伸びていたので無意識にこっちの方がトータルで使いやすいと判断していたのでしょう。

その後、色々あってP4Pに戻ったわけですが特に最初はこんなもんかと思っていた折りたたみができるという恩恵は思った以上に大きく、思い入れのあるP4Pであっても「フルサイズ(折りたたみができない)は厄介だなあ」と折りたたみでないと満足できない体にされていました。そして満を持してMavic3がDJIから発表されたため飛びついた・・・という次第です。

折りたたみができる、簡単に持ち運べるというメリット


展開時はかなり大きくなります



 ドローンを最近はじめられた方にとっては「折りたたみ」というのはもしかしたら、当たり前かもしれませんがこの折りたたみのメリットは想像以上にメリットがあります。
例えば、山に登って撮影をしよう・・・というときは「そもそも山を登るために必要な道具」にプラスしてドローンが必要になってくるわけで、「フルサイズ」の機体は基本的に色々揃えるとリュックサック一つ分になります。ということは、リュックサックが2ついるんですよね。
リュックサック一つ分の荷物で手軽に空撮できる、というのは驚異ではあるのですがやはりそれでも厄介なことに変わりはありません。
対し、Mavicシリーズは折りたたみが可能なので、コントローラーなどを含めても女性用の手提げかばんサイズで済みます。ということは、リュックサックのどこか余分なスペースにグイッと入れるかなにかするだけで持っていくことができます。
ちなみに私の知人も山登りが好きでMavic3を持っていっているのですが、リュックサックのフタの上に(固定して)置くようにして持っていっているとのことでした。

実際、山登りのような極端な状況でなくても、例えば車に載せて駐車させて撮影場所までちょろっと歩いていってサラッと撮影する(実は一番需要の多い使い方です)・・・というときに肩下げかばん一つでなんとかなるというのはかなりのメリットです。リュックサック一つ持っていくのはやはりしんどい。ドローン以外にも財布や車のキーを入れておく普段遣いのかばんもありますしね。


スマートフォンがモニターになる


スマホで事足りるという驚異の利便性


 これまでドローンのコントローラーは専用のモニターを必要としていました。しかし、ここ最近スマートフォンをモニターに使うことが当たり前になってきたためコントローラーも自然に小型化、荷物もより少なくなってきました。
今はもうスマホを持ち歩かないなんてことはないので、荷物が増えたという感覚もなくポケットからスマホを出してコントローラーにしてつなぐだけでドローンが楽しめてしまうわけですね。

また、ドローンの様な屋外で使うもののモニターは画面の輝度がかなり重要になってきます。
私の経験だと700カンデラ(ニト)は最低でも必要で、それ以下だと日中はもとより曇りの日でもなかなか画面が見づらい・・・のが正直なところです。
そのため専用の高輝度のモニターを買ったりするんですが、これまた高かったり、動作がもっさりしてたりと色々とあるんです。

対し、今のスマホは一昔前のものでも700カンデラ以上を保証していたり動作もしっかりしているのでほとんど屋外での使用でも困ることはありません。スマホがモニターとして使える、というのはこういったメリットもあるんですよね。
素晴らしい!

音が静か

 Mavicシリーズは全体を通して静かなんですが、その中でも特にMavic2と3は静かです(当社比)。
静音性はですね・・・本当に重要です。隠れてなんかこそこそ盗撮とかすんじゃねーか、とかではなく必要以上に人の気をひかなくてすむんですよ。
例えばちょっと人が集まる場所とか行事の撮影・・・となると割と静かなケースが多いんですよね。そういう時に許可があるとはいえ「ブーンブーン」と飛ばしてると結構申し訳ない気持ちになりますし、参加者の方がこっちを見ていて行事に集中できていない、もしくは鬱陶しいなと感じているというのがひしひしと伝わってくることがあります。
そういった心配事をMavicだとあまりしないで済む、というメリットがあります。


カメラが高性能

 Mavicシリーズはカメラ性能にばらつきがありますが、最低でもスマホレベルの写真の画質は撮影できます。今はスマホのカメラも相当高性能になってきて、スマホで撮影した時に「もっとここが・・・」ってあんまりないですよね。それがMavicシリーズにも言えます。
特に空撮は遠方を撮ることが大半なので「アウトフォーカス(意図的にボケを作った写真)」みたいなものをあまり意識する必要もなく、スマホの様な画質でもけっこういけちゃうね、というわけです。


というわけで、まずはMavicってどんな機体?ということにフォーカスして解説してみました。
次回からは本格的にMavic3に関して何回かにわけて解説しますよ!
お楽しみに。
編集後記

ドローンの進化は本当に目の見張るものがあります。以前はパソコンがそんな風に言われていましたが、ドローンはまさに今そんな感じ、しかも感覚的にはパソコンより進化が早いんじゃないのか??と思うぐらいです。
飛行性能、安全機能、カメラの性能・・・
どれをとっても1年前のものに比べるとものすごく進化しています。
2022年は日本にとってドローンの世界は大きく変わるときでもあるのでぜひキャッチアップしていきたいですね。


【この記事を書いた人】

今井浩介(いまい こうすけ)
1984年生まれ

・徳島大学大学院 先端技術科学教育部卒業
紫外線を使った医療用殺菌機器の光学研究開発と3Dの設計開発に携わる。
現在は独立してドローンを使った映像撮影・調査を行うスカイアイジャパン代表

その他経歴など
・田村装備開発株式会社 ミリブロNews、ドローン担当
・グリーンフロント研究所株式会社 UAV新技術開発室長
・株式会社アイディアミックス 英会話・英文法 関連書籍の執筆アシスタント
・DJI スペシャリスト



元自衛官・警察官・PSCのYoutubeチャンネル『ガチタマTV』

↓こちらをクリックするとYoutube動画一覧に移動します↓

  提供:田村装備開発株式会社

関連記事