アメリカ陸軍次世代型軍用ヘリの候補にシコルスキー・ボーイング社のSB>1デファイアントが選定

ミリタリーブログサポートチーム

2020年03月19日 19:26


Photo by Lockheed Martin


アメリカ軍が、現行のUH-60ブラックホーク汎用ヘリコプター、そしてAH-64アパッチ攻撃ヘリの後継として開発を進めているFLRAA(次世代長距離攻撃ヘリ)プログラムについて、ベル社のV-280に続きシコルスキー・ボーイング社のSB>1デファイアントもCD-RRプロセスに進むこととなった。

SB1 Defiant Reaches 130 kts and Retracts Gear - YouTube



CD-RR(技術コンペとリスク評価)は国防総省による評価フェーズで、仕様の絞り込みと本採用に向けた比較評価が行われる。

SB>1は実験機によるJMR-TD(技術概念を実証するフェーズ)にあったが、その初飛行がローターの製造過程の問題が発見されたことなどによって、2017年から2019年にずれこむなど、計画はやや遅延している。
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先だってCD-RRにコマを進めていたベル社のV-280はJMR-TDフェーズにおいて2年ほど先行し、約160時間の飛行を済ませている。SB>1はこの遅れを取り戻すべく、かなり急いでCD-RRプロセスに入ることになったようだ。

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アメリカ陸軍も20年度予算に7600万ドル(約82億円)を計上し、開発の遅れを取り戻したい構え。候補は2年後をメドに絞られ、2030年には配備が始まる見通しとなる。

参考記事:
ボーイング社 米陸軍と開発中の次世代偵察攻撃ヘリ「FARA」の動画を公開 - ミリブロNews

Text: Chaka (@dna_chaka)
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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