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ボーイング社 米陸軍と開発中の次世代偵察攻撃ヘリ「FARA」の動画を公開

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ボーイング社 米陸軍と開発中の次世代偵察攻撃ヘリ「FARA」の動画を公開
Photo from Boeing


ボーイング社は先日、アメリカ陸軍と共同して開発中のFuture Attack Reconnaissance Aircraft(FARA……次世代偵察攻撃ヘリ)の動画を公開した。



FARAは現行のOH-58Dカイオワ・ウォリアーの役割を担う偵察攻撃ヘリで、現在ボーイング社と、その他AVX社、ベル社、レイセオン社・ノースロップ・グラマン・カレム社の合同チーム、シコルスキー社と5社がコンペを争っている。

FARAはボーイング社の「ファントム・ワークス」で開発されており、その外見やシステム構成などは長らく秘匿されてきた。公開されたプレスリリースや動画によれば6枚ブレードのメインローター、4枚ブレードのテールローター、後端に推進式のプロペラをもち、低速でも高い機動性をもたされている。敵に接近して位置観測や攻撃指示を行うという偵察攻撃ヘリコプターの任務の性質上、前方投影面積は非常に小さくまとめられている。

またタンデム式のコックピットは前後席で同じ操作が可能。自己診断システムや給弾システムの改善によって補給に要する時間も短く、国防総省が推進しているMOSA(Modular Open Systenms Approach)を取り入れたことで、将来のアップデートに対しても十分な余裕がある。

ボーイングが公開しているFARAの想像図。
ボーイング社 米陸軍と開発中の次世代偵察攻撃ヘリ「FARA」の動画を公開
Photo from Boeing


今月中には5社から試験飛行モデル製作のために2社が選定され、2023年までには初飛行が予定されている。

現行のOH-58D偵察攻撃ヘリは既に老朽化が進んでおり、後継の開発が待たれる。RAH-66コマンチやMH-6リトルバードの派生型であるAH-6X、電子戦能力を強化し、UAVとの連携も可能なAH-64Eアパッチ・ガーディアンなど様々な段階のプロジェクトがあるが、将来の戦争に対応できるだけの能力を持った偵察攻撃ヘリの登場が待たれている。

Source: Boeing: FARA

Text: Chaka (@dna_chaka)
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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