バックパック給弾式 PKM 機関銃

ミリタリーブログサポートチーム

2014年08月18日 11:55

ウクライナ人と思しき人物が、弾装バックパックから給弾レールで繋いだ PKM (7.62 mm × 54R 仕様) を射撃する動画がアップされている。動画では銃とレールの接合部の可動範囲や簡易性をアピールしている。また、給弾レールを踏み付けるパフォーマンスも行っている。

こうした弾装バックパックからの給弾方式を採用した銃器は、映画やアニメなどのフィクション作品に見かけることが多い。一番有名なのが映画「プレデター」に登場した M134 を模したミニガンではないだろうか。画的なインパクトは十分すぎるほどあるのだが実際にこれを個人運用するとなると、銃本体とフル装填 (1 セット 4,000 発) したバックパックと給弾レールの総重量が 50 Kg 以上となることから、どれだけマッチョな兵士であっても機動性の観点からみても現実味は皆無に等しいことがわかる。
実際過去には、携帯運用を目的とした5.56 mm × 45 弾仕様の XM214 ミニミニガンという試作モデルが作られたが、軽量化版とはいえ総重量 30 Kg 以上あり、二人以上での運用を前提としていたため開発計画は中止となった。また、重量だけではなくその強烈なファイヤーパワーも生身の人間が構えて制御するには課題が大きすぎたようだ。このことからも、まさにフィクション用アイテムといえる。

これらのことを踏まえて、この動画に使用されている PKM は、ミニガンに比べて発射サイクルは劣るものの、現実的な選択ではなかろうか。
射撃時に暴れる給弾ベルトを気にすることはなくなり、多弾数のバックパックのお陰で弾切れの心配が緩和し個人運用は十分可能であろう。
ガナーにとっては様々な煩わしさから開放してくれるアイデアアイテムといえる。但し、重量がある FN MAG での運用を想像すると少々きつそうではあるが・・・。

saltison alc 2014/08/12
Text : I.Yugeshima - 004

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