米軍納入企業の民間向け最新スマートグラスが 1,000 ドル以下で年内に発売へ

ミリタリーブログサポートチーム

2015年01月06日 14:32

毎年恒例、世界最大級の家電ショー、2015 International CES (Consumer Electronics Show) が、米ネバダ州ラスベガスで 1 月 6 日 (火) から 9 日 (金) の会期で開催となった。

軍用ハイテク・ウェアラブル製品の開発を手掛ける米 Osterhout Design Group (ODG) 社は、新型のコンシュマー向けスマートグラスを 2015 年度内にリリースすることを発表。価格は 1,000 米ドル以下で見込まれており、ライバルは Google Glass になる。
ODG 社については、過去に米陸軍との間で VIBE (Voice Identification Biometric Exploitation) 計画の下、メガネ型端末の開発が進められていたことや、米国防総省が最先端の「スパイグラス (Spy Glasses) 」のベータ版を 500 ユニット発注していたことなどが報じられていたのが記憶に新しいところ。
米陸軍、グーグル・グラスのようなメガネ型端末「X6」を開発中
米国防総省、最先端「スパイグラス」ベータ版 500 ユニットをオーダー

1999 年創設の ODG 社では、AR (Augmented Reality: 拡張現実) を使ったスマートグラスの開発に当たり、6 年の歳月と 6,000 万米ドルの予算を投じてきた。ちなみに、創設者の Ralph Osterhout 氏は、軍用夜間暗視ゴーグル (NVG: Night Vision Goggles) でお馴染み「PVS7」のデザイナーでもある。

上:R-6 SMART GLASSES
下:CONSUMER SMART GLASSES

今回の民間向けモデルについては、政府や企業向けとなる同社の R-6 ファミリーと同等の機能を有しており、重量は僅かに 125 グラム程度。人気サングラスブランド Ray Ban の「Wayfarer」に似た外観スタイルとなっている。OS については、Android ベースで開発した同社の OS「ReticleOS」を採用し、他のどのような Android アプリ、ゲームでも動作できるとしている。
* HD, stereoscopic, dual displays
* High transparency optics
* Fully-integrated electro-optic design
* Wi-Fi, Bluetooth, GNSS location
* Integrated, rechargeable batteries
* Magnetic connector cable for USB, recharging and extended duration
* 9-axis IMU: 3x Gyroscope, 3x Magnetometer, 3x Accelerometer
* High speed, auto focus camera
* Magnetic connected Stereo audio
* Android™ and Reticle OS™

また、明るい陽射しの降り注ぐ中、大スクリーンで 3D 映像を観ることや、双方向性のゲームを楽しむことができる他、ハンズフリーの状態で道先案内を可能とするなど、ノート型パソコンやスマートフォン、タブレット端末で出来なかったことが、このスマートグラスを着用することで実現可能になるとのこと。

ODG 2015/01/02
Photo: ODG
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