拳銃を低致死性武器に変えるガジェット『Alternative』

ミリタリーブログサポートチーム

2015年02月09日 17:27

アメリカの Alternative Ballistics 社が、拳銃を低致死性武器( less-lethal weapons )に変えるガジェット『 Alternative 』をリリースした。
※本稿は海外実銃アクセサリーに関する記事を掲載しています。

元ローエンフォース・オフィサー、FBIの銃器専門家、元特殊部隊オペレーターらと長年の研究によって開発された『 Alternative 』は、拳銃の先端部(銃口部分)に装着し、発射された弾丸を前方の金属製球体部分でエアバックのように受け止め(弾丸のエネルギーを減少させ)、その球体を発射させる構造となっている。通常の弾丸であれば身体内部に到達し致死の可能性は高いが、『 Alternative 』であれば強烈な痛みが伴う外傷レベル(骨折も含む)に留めるように設計されている。しかし、当たり所が悪ければ致死の可能性も含んでおり、同社専任インストラクターによる2日間のトレーニングプログラムが用意されている。

最大効果範囲は30フィートで、おおよそ1インチの命中精度を誇るとされている。銃への脱着はワンタッチで行える。
暴動鎮圧、容疑者拘束、未成年容疑者への配慮、刃物のなどで武装(銃未所持)した容疑者への対応手段、現場に居合わせた一般市民への配慮(流れ弾の回避など)、警察官の自己防衛、等々…殺傷を目的としない現場で使用される非致死性武器( non-lethal weapons )は、催涙ガス / 催涙スプレー / スタンガン / ゴム弾などが挙げられるが、厳密には非致死性とは言い難く、これらの中には実際に死亡事例があるアイテムも含まれている。そのような状況から近年では、低致死性武器( less-lethal weapons )と呼称されるようになったようだ。

『 Alternative 』は、警察官が現場で行う複雑な決定/判断を補助する目的で開発されており、あくまでも"致死状況のオプション"としてのアイテムであると同社は説明している。

Alternative Ballistics 2015/02/02
Alternative Ballistics official website
Text: 弓削島一樹 - FM201502
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