イラクの戦闘で 27 発の銃撃を体に受けた不死身の SEAL 隊員が「鉄人レース」に参戦

ミリタリーブログサポートチーム

2015年04月01日 15:34


Photo: Ex-SEAL Mike Day / Ironman Foundation
アルカイダ戦闘員との激しい銃撃戦で 27 発もの弾丸をその身に受けた元 SEAL 隊員が、4 月 12 日に米フロリダで開催されるトライアスロンのレースに参加する。
参考:
IED・ロケット弾の攻撃を 17 回受けて生き延びた英軍兵士が戦友救助で勲章授与
Mike Day 氏は米海軍特殊部隊 SEALs 隊員として 20 年のキャリアの中で、シルバースター (銀星章)、ブロンズスター (青銅星章) の受章歴を持つ人物。

CBN News 2014/09/17
Navy SEAL Sr. Chief Mike Day had never been shot before, but that changed dramatically one night in April 2007.
2007 年、Day 氏は派兵先であったイラク中部の都市・ファルージャ (Fallujah) 近郊の市街地で、SEAL のチームメンバーと共にアルカイダ戦闘員 4 名が潜伏する室内へ突入。

その際に敵の反撃を受け、合計 27 箇所をその身に被弾した。CBS 系列の WTKR ニュースによると、その内 11 発は Day 氏の着用していたボディーアーマーに被弾。防弾プレートによって食い止めていたが、16 発は Day 氏の肉体へ当たり、その身を危険な状態へ追いやった。

そして僅か 3 メートルほど離れたところで 1 発の手榴弾が爆発、意識が朦朧とする中で Day 氏はピストルを抜き、眼前の敵戦闘員 2 名を排除している。
(1 分程意識を失った後に目覚めた Day 氏の手にはピストルが握り締められ、目の前に 2 名の戦闘員の死体が横たわっていた)

その後、激しかった戦闘も落ち着き、起き上がった Day 氏は、自身の足で救急ヘリコプターへ向かったと言う。

Photo: Ex-SEAL Mike Day / Ironman Foundation
今回、Day 氏が参加を表明しているアイアンマン大会「IRONMAN 70.3 Florida」の公式ページには、負傷の様子について本人が直筆でその生々しい状況を伝えている。

それによると、両手と両足、臀部や陰嚢を撃たれており、左親指は切断。また、腹部を撃たれたことで、人工肛門を 1 年に渡って造設したことや、右肩甲骨を粉砕したことが語られている。そして、心臓などバイタルゾーンへの被弾を回避したものの、何度もボディーアーマーに被弾したことで肋骨を骨折し、肺を打撲していることも明かしている。

なお、Day 氏は 16 日間の病院生活を経て、パープルハート (戦傷章) が贈られている。

IRONMAN 70.3 は、鉄人レースとして知られる「アイアンマンレース」のトータル距離が半分に当たる 70.3 マイルを舞台に繰り広げられるレースで、「ハーフIRONMAN」として親しまれている。

Mike Day's Fundraiser / Ironman Foundation
WTKR 2015/03/27
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