再建計画の破綻か?倒産危機のコルト社
この事態に投資・債権者の間に衝撃が走った。コルト社の倒産が現実味を帯びてきたと、債権者の誰もが感じたのである。実際に、コネチカット州のコルトと取引のある銃器メーカーは、最悪の事態を想定して、サイエンス社が作成した11章からなる債権計画書を見直したという。
債務不履行を受けて、コルト社のスポークスマンと顧問弁護士が記者会見を開いたが、今回の債務不履行については沈黙を通した。12月半ばに11章からなる再建計画を発表したばかりにも関わらずである。
その後、サイエンス社の責任者であり、コルト社債権プロジェクトのリーダーでもあるダニエル・スタンダンが声明を発表し、それによると、12月の債務不履行の原因は、コルト社再建に必要な資金が途方もないことであることが分かり、サイエンス社に出資している投資家に対する説明と了解が必要となったが、その手続きが遅れたこと、さらに追加の出資者を募集したが思うほど集まらず、締め切りを延長したために、12月末の支払いが遅れたのだという。
いずれにせよ、自動車産業やIT産業に並ぶ、銃器産業の老舗メーカーの再建には、多くの時間と手続きが必要なようである。
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Text: 友清仁 - FM201601
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