米国防総省、爆発による破片飛散から女性兵士の生殖機能も保護する新たなガーメントをデザイン

ミリタリーブログサポートチーム

2016年03月09日 19:55


Image courtesy of PEO Soldier
昨年 12 月、アシュトン・カーター (Ashton Carter) 米国防長官が「全ての戦闘任務を女性兵士にも解禁する」と発表して以来、女性兵士における役割が広く開放されることとなった米軍。陸軍では、兵士の重量負荷を軽減し、より快適な動作の実現を目的とした、新たな装備の開発が進められている。

簡易爆発物 (IED: Improvised Explosive Device) による被害が増加する中で、爆発物による破片の飛散から局部を保護する装備として、下着タイプの PUG (Protective Under Garment) や保護用ガーメント POG (Protective Over Garment) が配備されてきた。その形状から「オムツ」とも揶揄されたこれら保護システムは、現場の兵士の間では履き心地の評判がすこぶる悪かったという。その為、着用を敬遠する兵士が後を絶たずにいた。

Photo: Army's new Blast Pelvic Protection / PEO Soldier
米軍の兵士に向けて新たな装備を迅速に試作開発し、その調達などを担う陸軍 PEO (Program Executive Office) ソルジャーは、股間という敏感な場所だけあって干渉を少なくし、快適な装着を実現しながらもきちんと保護できる装備を目指してデザイン。以前は、男性の生殖器をフルカバーするにとどまっていたが、新たなデザインでは、更に頑丈で骨盤部をカバーし、女性の生殖機能 (卵巣など) を保護する役割もカバーしている。

プロジェクトマネージャーを務めたキャシー・ブラウン (Kathy M. Brown) 中佐によると、ワシントン州のフォートルイス基地でおこなわれたテストにおいて、高い確率で「装着感において快適性が増した」と答えた兵士が出ているとして、自信を覗かせている。順調に進めば、2019 年にも利用可能となる。

関連記事:
米陸軍、より軽量で快適に動作できる新型の保護ベストとコンバットシャツを開発。2019 年に配備を計画

国防総省によると、本計画全体における更なる詳細情報については、この春にも通知されるとのこと。

MotherBoard by VICE 2016/03/07
関連記事