ノルウェー国防省が、陸軍テレマーク大隊のスナイパー装備 Barrett MRAD と PD-100 を紹介
ノルウェー国防省が、陸軍のテレマーク大隊 (TMBN: Telemark Battalion) に所属するスナイパーとその装備に焦点を当てたショートトレーラーを公開した。
映像の中で国防省は、大型スナイパーライフルの開発・製造を得意とする、米国のバレット・ファイアーアームズ (Barrett Firearms) 製のボルトアクション式スナイパーライフル「Barrett MRAD (Multi-Role Adaptive Design) 」を紹介している。
Photo from Barrett Firearms
国防省によると、バレット MRAD は、射手のことを考え抜いたエルゴノミックで高精度な設計がおこなわれており、ミリタリー用途で使用するに当たっての耐久性など、寄せられるその高い信頼性から愛称を「レーザーライフル (laserrifla, in English "laser rifle" ) 」と名付けている。
Barrett MRAD / BarrettFirearmsUSA
バレット MRAD は、2013 年にノルウェー軍がおこなった試験を終えており、同年に供給契約を締結。今から 2 年ほど前に最初に部隊で使用されたとのこと。
なお、その調達に際して国防省は、「HK417 以上 12.7mm 弾以下のボルトアクション式スナイパーライフル」の取得を求めており、「.338 ラプアマグナム弾を使用する」ことも要件の 1 つとなっていた。
映像に登場しているテレマーク大隊は、ヘードマルク県オーモット (Åmot) のレーナに司令部を持ち、およそ 470 名の熟練した正規兵で構成される機械化大隊戦闘グループ (mechanized battalion battle group)。緊急時の即応能力に特徴を持ち、アフガニスタンでの戦闘経験をはじめ、各国の様々な作戦に参加している。
2016 年 10 月末に、ドイツ北東部のグラーフェンヴェーア訓練場においておこなわれた第 7 米陸軍訓練司令部 (7th ATC: Army Training Command) 主催の国際競技会、「2016 年度 欧州最優秀分隊競技会 (European Best Squad Competition) 」で、数ある強豪を前にして優勝の栄冠を勝ち取ったのは、まさにこのテレマーク大隊に所属するスナイパーチームだった。
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そして映像の中では、世界最小の小型無人偵察機、PD-100 ブラックホーネット (Black Hornet) PRS (Personal Reconnaissance System) の使用が確認できる点にも注目が集まる。
PD-100 ブラックホーネットは、ノルウェーの無人機システムメーカーであるプロックス・ダイナミクス社 (Prox Dynamics AS) が開発を手掛けており、英、米、豪の歩兵部隊への導入が進められている。
なお、プロックス・ダイナミクス社は 2016 年末に、サーマルイメージングや脅威検知システムなどで知られる米国のフリアーシステムズ社 (FLIR Systems, Inc.) によって買収されている。
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