「文武両道」米海軍特殊部隊SEAL出身、現職ミズーリ州知事エリック・グレイテンズ氏がSWAT競技会に参加

ミリタリーブログサポートチーム

2017年05月02日 13:42

米国の警察系特殊部隊SWATの隊員らが、日頃の鍛錬の成果を競い合う「SWAT競技会」に、「海軍特殊部隊SEAL出身」の肩書を持つ現職の州知事が招待され、自らも果敢にチャレンジした際の映像がFaceBook上に投稿された。

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競技に参加したのは、エリック・グレイテンズ(Eric Greitens)第56代ミズーリ州知事。2013年、グレイテンズ氏はタイム誌恒例「影響力がある100人」選出されたこともある人物。43歳のグレイテンズ知事は、地元ミズーリの他、イリノイ州、フロリダ州のSWAT隊員らと共に障害物コースなどでの競技に汗を流している。

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1974年4月10日、農務省の職員である父と、特殊養護学校(幼児)の教師である母との間で生を受けたグレイテンズ氏。幼少期は野球やサッカーに励む活発な子供だったという。そして、学業は優秀な成績を収めており、奨学金を得たグレイテンズ氏は、世界大学ランキングで(東大レベルかそれ以上の)難関大学に選出される名門デューク大学に進学している。

デューク大学時代は、クロアチアやボスニア、ルワンダ、ボリビアなどの孤児、難民とその家族に対する人道支援活動を精力的に参加していた。その一方で、スポーツではボクシングに取り組み汗を流している。

その後、世界的名門の英国オックスフォード大学で進路を図り、ローズ奨学制度を得たグレイテンズ氏は、人道支援活動を継続。貧困や戦争の中で指導者と地域社会が如何にして子供とその家族を支援できるか?をテーマとした研究に取り組んでいる。そしてオックスフォード大学時代には、学業と並行して取り組んでいたボクシングが結実し、チャンピオンボクサーに輝いている。

「文武両道」を地で行くグレイテンズが軍事の世界へと足を向けることとなったのは、第二次大戦で兵役に就いていた両祖父の影響が強かったようだ。国家に奉仕することを誓ったグレイテンズ氏は、2001年1月20日、海軍に入隊。幹部候補生学校を卒業し、特殊部隊SEALの門戸を叩いている。BUD/Sではクラス237であった。


グレイテンズ氏はSEALとして計4度の派兵を経験している。①対テロ作戦の一環でアフガニスタンに、②東南アジア地域にはMk5特殊任務艇の指揮官として、そして③「アフリカの角」ではタスクフォース「マンダ・ベイ」の指揮官として任を受けている。また、2005年から2006年には、当時のジョージ.W.ブッシュ大統領の下、「ホワイトハウス・フェロー(政府高官のアシスタント)」を務めており、2006年には④ファルージャのアルカイダをターゲットとする指揮官としてイラクに展開している。
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