豪陸軍が手のひらサイズの超小型ドローン「ブラック・ホーネット」を調達へ。南ア陸軍・特殊部隊も取得を切望

ミリタリーブログサポートチーム

2017年10月23日 14:02


Photo from Australian Army
米国のフリアーシステムズ社(FLIR Systems, Inc.)は9日、オーストラリア陸軍向けに「ブラック・ホーネット」個人偵察システム(Black Hornet Personal Reconnaissance Systems (PRS) )の納入契約を獲得したと発表した。受注額は680万ドル(=約7億7,000万円)。

オーストラリア軍が超小型ドローンのブラック・ホーネット取得に関心を示していたことは既報の通り。初報が出た当時は、最大200機の購入を検討していることが伝えられている。

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今回の契約獲得について同社CEOのジム・キャノン(Jim Cannon)氏は「我々は、これまで存在していなかった個人偵察技術を、オーストラリア軍に向けて提供できることを光栄に思っている」「当社のブラックホーネットが、主要各国の軍隊で作戦能力の中に組み込まれ、即時に展開可能なセキュリティを提供するという要求が高まっている」と語っている。

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Photo from Australian Army
キャノンCEOの発言を裏付ける格好で、南アフリカ陸軍においてもブラック・ホーネットの導入を切望する動きが出ている。軍用無人機調達の現地代理店を務めているデザート・ウルフ(Desert Wolf)社が軍向けの展示会で紹介したところ、陸軍ならびに特殊部隊からの強い引き合いがあったとのことで、既に半ダースほどの機体を対象に正式な見積もりを発出しているとのこと。

ブラック・ホーネットは2007年に開発され、2011年からはアフガニスタンのNATO軍によって運用されており、英軍での実戦運用が最初とされる。その後、これまでに米軍など21カ国が発注しており、その需要が高まっている。

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昨年末には、サーマルイメージングや脅威検知システムなどで知られるフリアーシステムズ社が、元々の開発会社であるノルウェーのプロックス・ダイナミクス社(Prox Dynamics AS)を150億円超で買収している。

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