米軍特殊部隊(USSOCOM)の予算が3ヶ年で2,000億円近く上積み。課題は引き続き人材の確保
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米国の特殊作戦および低強度紛争を担当するオーウェン・ウェスト(Owen West)国防次官補(ASD(SO/LIC): Assistant Secretary of Defense for Special Operations and Low-Intensity Conflict and Interdependent Capabilities)が、下院軍事委員会で開かれた「2019会計年度における特殊作戦関連の予算公聴会」において、軍特殊作戦司令部(SOCOM)の資金が防衛予算全体の1.9%ほどになり、90ヶ国に渡って展開する原動力になっていることを語った。
また、SOCOMの司令官を務めるレイモンド・トーマス(Raymond A. Thomas III)陸軍大将は、「我がSOCOMの予算は、2017会計年度で118億ドル(=約1兆2,700億円)だった。そして2018会計年度における計画予算は123億ドル(=約1兆3,300億円)となり、2019会計年度においては136億ドル(=1兆4,700億円)になることが予測される」と語り、非正規戦が活発化する中で、SOCOMの予算がこの3年間で18億ドル(=約1,900億円)の上積みになることを明かしている。
なお、ウェスト担当国防次官補は「高校生の僅か30%しか兵役に適格しない」「男女の性差を問わず精鋭兵士を募る為には、従来の枠組みにとらわれない手法と新たな層へのアプローチがとりわけ重要になる」とし、「最も重要な投資先は人材だ」と締めくくっている。
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そして一方のトーマス大将は、「過去10ヶ月の戦闘活動で我々は20名の精鋭特殊部隊員を失い、144名が負傷した」と語り、究極の犠牲を払った彼らに対して哀悼と敬意を表している。
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