正装でもタクティカルな動きができる「戦闘用テイラードスーツ」が発売

ミリタリーブログサポートチーム

2018年07月19日 11:49


Photo from Grayman and Company Web Page
要人警護任務においては、時にポロシャツやカーゴパンツといったタクティカルウェアでは目立ってしまうことがある。しかし一般的なスーツは運動を考慮していないため動きにくく戦いにくくなる。Grayman and Companyのスーツは、戦闘を意識した工夫が随所に凝らされている。
見た目はごく普通のスーツ。LVMHグループ傘下の服地メーカー、ロロ・ピアーナの生地を上海のテイラーが仕立てる。「タクティカル」なウェアにありがちなダボダボ感も少ない。

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しかし随所に動きやすくする工夫がされている。背中には腕の動きを妨げないプリーツが配置。

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袖の内側は耐刃素材が入れられている。

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ホルスターや銃に当たる部分にはあて布がされている。これはホルスターの位置や高さに合わせてカスタム注文が可能。

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無線機やバトンなどの装備は重たく、太いベルトが必要になる。Graymanのスーツではそれに合わせた太いループが用意されている。

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上着を払いやすくするための重りを入れる隠しポケット。タクティカルシャツでは標準的な装備。

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内ポケットはRFIDカードのスキミングを防止するためのライニングが施されている。

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ラペルの裏側やポケットにはベルクロのIDカードスペースが隠されており、敵味方識別に使用できる。

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要人警護の際のスーツは各人がテイラーで特注し、装備やポジションに合わせたカスタムを施すことがほとんど。1300ドル(約14万4千円)と、消耗品スーツとしては少し高価だが、こうした手間を考えると妥当な価格といえるのではないか。

Source: Grayman and Company

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201807
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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