この競技では実際の3ガンマッチにならって3種類のエアガンを使うが、ディビジョン(クラスのようなもの)によって使用できる銃の規定があり、以下のように分けられている。
またこれらとは別に光学機器の有無によってアンリミテッド/プラクティカルに分けられている。これらの規定は実際の3ガンマッチのルールを3ガンネイションがエアガン用にモディファイしたものだ。
そしてこの競技においてポイントとなるのがショットガン。使用できるのは「2発以上の複数発射」「レシーバー側から安全にリロードできる」などの規定があり、現状では東京マルイのエアコッキング/ガス/電動ショットガンとマルゼンのシェル式ショットガンのみ使用可能となっている。
この日のセミナーには特別ゲストとして3ガンネイション・アジアのマネージャーであるケビン氏が参加。主催の中原氏と共にさまざまな疑問に答えていた。
この日用意されたステージはこちら。
区切られた3つのステージが隣り合わせで配置されており好きな順序で移動しつつ射撃を行う。
3種類のターゲットにはそれぞれ規定がある。
例えばこのペーパーターゲットはピストルかライフルのどちらで撃ってもOK。
赤い部分に1発でも入ればOKだ。
スチールターゲットはライフルでは撃てずピストルかショットガンのどちらかで撃つ。
このプレートは立てているだけなのでBB弾がヒットするとパタンと倒れるしくみ。
クレイターゲット(を模したスポンジ素材のターゲット)はショットガンでのみ撃てる。
挟んだクリップを磁石でくっ付けておりショットガンが当たるとハデに飛んでいく。
ターゲットを撃つ順番は基本的に自由。
コース取りを考えると同時に「どの銃で」「どのターゲットを撃つか」「どこで銃を持ち替えるか」などの戦略も重要になってくる。
これが使用後の銃器を突っ込む「ダンプバケット」。
これも好きな位置に配置できるため、攻略の重要なポイントとなっていた。
なお、講習開始前にケビン氏による簡単な質疑応答とデモが行われた。
リロード方法やバケットへライフルを入れながらピストルをドロウするといったテクニックが印象的だった。
さて、各シューター射撃前にRO立ち会いのもと、自分でローディングを行い好みの位置へ銃を配置する。
移動方向やターゲットの順番を考慮するためこの作業が非常に重要。ちなみに使用後の銃をバケットに入れ忘れたりセフティをかけずにバケットに入れるとペナルティが課されてしまう。
ライフルは電動ガンを使用する人が多く10m以下の距離なので当てやすい。
各参加者もここではほとんど外さずに確実にヒットさせていた。
ショットガンに関しては今回は東京マルイのM870かベネリM3を使用する人が多かった。
もちろん写真の電動ショットガンも使用OK。セフティの解除が簡単でスムーズに撃てるが重くて取り回しが良くないという面もある。一方、マルゼンのM1100を投入した人もいたがスムーズに撃つにはコツが要るようだった。
ピストルは慣れたもので皆さんバシバシと当てていたのが印象的。
ライフルとショットガンの使用を最小限に押さえて「できる限りピストルで撃つ」という戦略が目立った。
ちなみにスコアの集計やターゲットの交換は各自交代で行う。
このあたりはさすが皆さん手慣れた様子でスムーズに進行していた。
この後は休憩を挟んでステージを組み替え第2ラウンド。
3つのポジションを1つずつ前進し、それぞれ銃を持ち替えてターゲットを撃つというステージ。進行方向と銃の配置、使用順序は決められている。
スタート位置ではライフルを使用。
一番奥に配されたターゲットをこの段階で撃つか、最後にピストルで撃つかが迷いどころ。
ライフルをバケットに入れたらバリケードを超えて前進してショットガンにトランジション。
近距離のターゲットだけに左右に大きく振るマズルコントロールが難しかったようだ。
最後にピストル。
上下左右に配置されたターゲットを確実に撃ち、ストップターゲットを撃って終了となる。
このようにエアガンを単に「当てる」だけでなく、複数の銃器の優先順位やトランジションそしてコース取りなど戦略的な要素も加味される非常に奥深さのある3ガンマッチ。この日のセミナーも定員いっぱいとなる30名弱の参加者で大いに賑わった。
まだ日本ではスタートしたばかりだが、近い将来その面白さが理解されて大いに普及すると思われる。皆さんも機会があればぜひチャレンジしてみてほしい。
3GUN NATION JAPAN の公式web:
http://airsoft-saga.com/
この日の様子は下記ミリブロ公式FaceBookギャラリーにて公開中。こちらもぜひご覧頂きたい。
Text & Photo: 乾宗一郎