ナビスター・ディフェンスがトヨタ・ハイラックスなど特殊部隊向け市販改造車輌(PB-NSCV)のPVを公開
米国「ナビスター・ディフェンス(Navistar Defense)」社が、1年振りに特殊作戦用(SOTV: Special Operations Tactical Vehicle)の『特別設計・規格外市販車輌(PB-NSCV: Purpose Built Non-Standard Commercial Vehicle)』のPVを投稿した。
PB-NSCVは、軍特殊部隊(SOCOM)隷下の精鋭隊員が海外ディプロイメントの際に使用する「ロープロファイルでハイパフォーマンス」を掲げた戦術車輌。見た目は市販のトヨタ製ハイラックスなどごく普通のピックアップトラックなどとし、現地の環境に「ブレンドイン」させる一方で、その中身は裏腹に非対称戦下の特殊任務を完遂するに相応しい特別な仕様が盛り込まれる。
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Screenshot from Purpose Built Industry Day's Slide Sheet
SOCOMは今年初め、「特別設計産業展(Purpose Built Industry Day )」の席上でPB-NSCVの計画概要に触れる資料を公開しており、2019会計年度から5ヶ年を掛けて、総額1億7,290万ドル(=約184億円)の資金が投入されると明かしている。
PB-NSCVに対する予算計画は下記の通り。
2019会計年度:3,710万ドル(=約39.4億円)
2020会計年度:4,030万ドル(=約42.8億円)
2021会計年度:3,750万ドル(=約39.8億円)
2022会計年度:2,870万ドル(=約30.5億円)
2023会計年度:2,930万ドル(=約31.1億円)
ベース車輌として挙げられている具体的な車種は、①トヨタ・ハイラックス ヴィーゴ(Hilux Vigo)、②ランドクルーザー(Land Cruiser 200)、③フォード・レンジャー(Ford Ranger)。360度全周装甲、C4ISR統合化、オフロード用サスペンション、航空機輸送対応、デュアル・オルタネーター仕様、ランフラットタイヤを持ち、平均故障間隔(MMBOMF: Mean Miles Between Operational Mission Failure)を統合軽戦術車輌(JLTV)と同レベルである2,400マイル(=約3,900キロメートル)としている。
また武装については、M240B/G、M249 SAW、Mk46 5.56mm、Mk48 7.62mmが両車種に取り付けでき、トヨタ車においてはブローニングM2重機関銃が、一方のフォード車については遠隔操作式の無人銃架(RWS: Remote Weapons Station)の設置がおこなわれる。
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