2018年12月、本格ミリタリーシミュレーションゲーム「
ブラックコマンド」 (iOS / Androidアプリ。基本無料、ゲーム内課金あり)のタペストリー撮影が米国ラスベガスにある「バトルフィールドベガス」で行われた。
縦2.7メートル×横3.8メートルの超特大タペストリーは、関東・関西圏にある下記の有名サバイバルゲームフィールドに配布している。ポーズを決めてコントラクターの一員となった写真をSNSに投稿してみて欲しい。
【配布先】
千葉県 東京サバゲパーク
千葉県 シールズ
千葉県 ユニオングループ(×2枚)
千葉県 ヤネックス
埼玉県 T-MOUT
神奈川県 九龍戦闘街区
和歌山県 バトルランド
大阪府 岬フィールド
京都府 コンバットゾーン京都
※順不同、敬称略
今回の撮影にはミリブロNews「リアルPMC コントラクター特別インタビュー」にも登場した「フロストバック 」シェルダンを中心に、元軍人が参加。使用された銃器、車両は全て本物である。
撮影は「ブラックコマンド 」の背景に合わせ、PMCによるコントラクトがもっと盛んであった2005年前後をイメージし、その上でフロストバック シェルダンが実在のPMCオペレーターをモチーフにしたキャラクター設定が行われた。
フロストバック シェルダン。元カナダ陸軍所属。PMCとして多くのコントラクトを経験する現役のオペレーターである。
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「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第3回「シェルダン」編
今回の撮影ではシェルダン氏を中心とし、20mmバルカン砲を搭載した改造武装APC(兵員輸送車)を護衛車両として運用する高い火力を誇るコンボイセキュリティーチームが構成された。使用された車両はイギリス製APCをベースとし、ゼネラルエレクトリック社製M61バルカンを主武器、同じくゼネラルエレクトリック社製M134ミニガンを副武器として装備している。
ターレットに装備されたM61バルカン。20mm弾を毎分6000発で発射できる。ブラックライフルカンパニー社のユーチューブコンテンツにおいてプリウスに搭載されたのと同じ物で、本来の油圧式から電動式に改造されている。奥がM134ミニガン。M61バルカンの小型版で7.62mmNATO弾を毎分4000発で発射する。
チームの支援火器となるのがロシア製PKMマシンガン。7.62×54mm弾を使用するベルトフィード型軽機関銃だ。
シェルダン氏が実際にPMCとして使用しているアーマーを準備している。
ロシア製RPGを持つ元オーストラリア陸軍所属のスコット。ベレー帽とトラックスーツでロシア系PMCを再現している。RPGはチームの対装甲及び対物武器として用意された。
撮影に使用されたのは実物のロシア製RPG、対戦車榴弾。弾頭部分にブースターと呼ばれる推進薬を収めたロケット部分が装着された上で、チューブ状の本体に挿入されて使用される。
元軍CID所属のガリア。今回の撮影では元東欧系戦車兵のPMCとして参加。個人防衛火器としてUZIを所持。シェルダン氏によると、ブルガリアでのPMCコントラクトの際、ロシア系戦車のクルーとして小柄な東欧系女性兵士がその体格を生かして活躍していたという。
左からブローニングによるBARをベースに近代化されたHCAR。シェルダン氏が使用した。そしてPKMとAKM-Sアサルトライフル。
戦地でのコンボイランの為のステージングエリアを再現。リードカーとしてM2機関銃を装備したハンビーを用意した。
バトルフィールドベガス
今回の撮影に全面的に協力してくれたネバダ州ラスベガスの「
バトルフィールドベガス」
マシンガンをレンタルし撃つ事の出来る観光向けシューティングレンジはラスベガスに多く存在する。しかしバトルフィールドベガスはその規模、銃の品揃え、立地を含め、これまでとは全く違うレベルにある施設である。ラスベガスのメインストリートから車で5分。最高の立地にあるバトルフィールドベガス。大きなM4の看板が目印だ。
広々とした店内にはソファーのあるミーティングルームや、様々なノベルティグッズが揃ったショップ、そしてレンタルしたい銃を決める為のカウンターがある。
バトルフィールドベガスを訪れたら、まずカウンターで撃ちたい銃と、どれぐらい撃ちたいかを選ぶ。お得なパッケージも用意されている。これらはバトルフィールドベガスのホームページで確認できる。カウンターで「何か面白いハンドガン無い?」と聞いたら、ゴールドのデザートイーグル50AE口径を出してくれた。
多くの軍用車両が敷地内にディスプレイされている。ホテルからの送迎を予約すれば、このような雰囲気たっぷりのハンビーが迎えに来てくれる。
バトルフィールドベガスでは、戦車で車を潰す!なんてアトラクションも楽しめる。
特別にバトルフィールドベガス社の銃器庫を見せてもらった。撃てる博物館を目指し、古今東西の軍用ハンドガンからマシンガンまで勢ぞろいしている。
オーナーのロン・チェイニー。軍用銃器のコレクターとしても知られ、手にしているのはイスラエルから持ち込まれたFN MAGマシンガン。
手にしているFN MAGのレシーバー後部には銃弾で撃ち抜かれた痕がある。戦いの証人でもある銃がコレクションされている。この銃もレンタルして撃つ事ができる。
チェコのVZ61と、ポーランドのWZ/PM-63。これもリクエストで撃つ事が出来る。
ドイツのSTG44。1944年にナチスドイツが開発し、アサルトライフルという新しいカテゴリーを意味出した歴史的な1丁である。こんな希少な銃をンタルして実際に撃つ事が出来るのはバトルフィールドベガスだけである。
銃器は全て専門のガンスミスがその状態をチェック。レンタルマシンガン屋にありがちがボロボロの銃が出てくることは無い。バトルフィールドベガスで働く全員が各国から集められた軍人であり、銃の管理は軍のサービスマニュアルに沿っている。使用される弾薬も火薬量を減らしたリロード弾ではなく、弾もクオリティの高いファクトリー弾。銃の本当の反動を快適に楽しむ事が出来る。
銃を選ぶとガンルームからカートに載せて併設のレンジへと運び出されて来る。
なんとミニガンを撃つ事もできる。インドアレンジでは使用するのはプラスチック製弾頭の訓練弾だ300発連射すればレンジ内の気圧が急激に変化するのがわかるほどの迫力だ。
タッタッタッとゆったりとした回転数を見せるMP40。
M249ミニミ。パラトルーパーモデルにエイムポイントのダットサイトが取り付けられた最新モデルだ。早い回転数でマシンガンの持つ制圧力を体感できる。射撃の間は専門のスタッフが同行し、安全にツアーを進行してくれる。バトルフィールドベガスで働いているレンジスタッフは全員が元軍人。頼めば銃器に合わせて、現役時代に実際に使用した経験を持つスタッフを用意して、操作法や経験等を丁寧に教えてくれる。
ラスベガスには多くの観光客向け射撃場が存在しアトラクションとして人気が高い。だがいっぱい撃たせれば儲かると流れ作業的に「撃たされる」場所が多いのも事実だ。バトルフィールドベガスでは経験豊富なレンジオフィサーがそれぞれの思い入れを持って銃器を楽しませてくれる。場所はラスベガスの目抜き通りから5分。そして「アウトドアアドベンチャー」を予約すれば、ラスベガス郊外の砂漠に用意された広々とした専用のレンジで、マシンガンを思う存分に撃ちまくる事が出来る。それだけではなく、今回の撮影で登場した20mmバルカン砲、戦車を運転し主砲を発射、さらに2019年には155mm 榴弾砲も登場するというのだからスケールが違う。迫撃砲や、グレネードランチャーを撃つ事も出来るバトルフィールドベガスは、究極の実銃体験が出来る場所だと言えるだろう。
Photo & Text: Shin