H&K社のスーパーバイザリー・ボード議長に『ドイツ連邦軍総監』経験者が就任。大株主が指名

ミリタリーブログサポートチーム

2019年06月26日 11:27


Photo from Heckler & Koch (H&K)
「破産」の恐れを報じられたドイツ銃器メーカー『H&K』社が、次なる一手に打って出た。「スーパーバイザリー・ボード(監査委員会)」の議長(Chairman of Supervisory Board)に、連邦軍(Bundeswehr)軍人の最高位である役職を務めた人物が充てられることが分かった。

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スーパーバイザリー・ボードは、「執行役」の選任、監督を担い、また「執行役」に助言を与え、企業の重要な意思決定に直接関与する。またその議長は、当該スーパーバイザリー・ボードの業務を調整する。


Photo from North Atlantic Treaty Organization (NATO)
国内紙ヴェルトによると、ディーター・ジョン(Dieter John)氏に代わって議長に就任するのは、第13代「連邦軍総監(GenInspBw)」を務めた『ハラルド・クヤート(Harald Kujat)』元空軍大将(77歳)。
同紙は「経営難の同社は運命の決断に直面している」とした上で、今回の人選については『人前にあまり出ることの無い(public-shyな)大株主であるアンドレアス・ヘーシェン(Andreas Heeschen)氏によるものだ』としている。

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同紙はまた「クヤート氏は連邦軍ならびに武器調達構造のエキスパートだ」とし、選定過程の難航している「G36」後継小銃の受注獲得を目指す動きにあることを示唆している。

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Source: Militärexperte Kujat soll Heckler & Koch kontrollieren, ドイツ・コーポレートガバナンス・コード(仮訳), Dieter John, General Harald Kujat
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