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ロシア国営「ロステック」社が新口径の小火器開発を視野に、米軍の6.8mm「NGSW」開発を注視

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ロシア国営「ロステック」社が新口径の小火器開発を視野に、米軍の6.8mm「NGSW」開発を注視
Photo from Минобороны России
This photo is for illustrative purposes only.
ロシア国営「ロステック(Rostec)」社が、小火器開発における世界的な動向を注意深く観測する中で、新たな口径モデルの開発を示唆した。現在のところ具体的なサンプルや口径についての特定はおこなわれていない。
今回の背景には、敵対する米国の国防総省が主導する計画、「次世代分隊火器(NGSW: Next Generation Squad Weapons)」の存在が挙げられている。
米陸軍は現行の5.56mm小銃から新型の「6.8mm」弾薬へのリプレイスを計画しており、既存あるいは将来開発されるであろうあらゆるボディアーマーに対する貫通能力の確保に期待を寄せる他、有効射程も300メートルから500メートルへ延伸させることで、より遠く・より精確でパンチ力のある一撃を叩き込むことを企図している。

関連記事:
「圧力は戦車砲に匹敵」アメリカ陸軍が新型の6.8mm口径弾をベースとする小火器システムを構築中

一方でロシア側の動きもこれまでに報道されており、今年2月に国防省の第3中央研究所が「2018年度版、我が軍の為のミサイル・火砲技術規定」を発表している。その中で「陸軍はカラシニコフ小銃に向けた5.45mm弾薬を諦める可能性がある」と言及、「中距離以上の射程において、個人の防護装備を貫通する効果が不十分だ」と警鐘を鳴らしている。

関連記事:
「ロシア陸軍はカラシニコフ小銃用5.45mm弾薬を諦めるかもしれない」国防省の研究機関が報告

ロステクはハイテク産業の強化・発展を軸として国防産業の再建を目指すウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の号令下、2007年11月23日に元KGBで連邦国家単独企業「ロシア国防輸出(ROE: Rosoboronexport)」の社長だったセルゲイ・チェメゾフ(Sergei Chemezov)氏を参謀に据えて創設。現在までに「カラシニコフ(Concern Klashnikov)社」「ロシア・ヘリコプター」など15の持ち株会社をその傘下に収めている。

ロステクは、ロシア語で「ロステクノロギー(Ростехнологии)」であり、その正式名称は「ハイテク工業製品の開発・生産・輸出助成国家コーポレーション」とされるが、2014年7月に現在の「ロステク(Ростех)」に改称している。

Source: Ростех разрабатывает стрелковое оружие в новых калибрах

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