防衛省技術研究本部、先進技術実証機「ATD-X」の実機を初披露

国内軍事関連
防衛省技術研究本部 (技本) と三菱重工が開発中の、先進技術実証機 (ATD-X) の実機の写真が、このほど技本の Web サイトで公開された。

この写真は今から 2 ヶ月前の、5 月 8 日に撮影されたものとされ、機体塗装が終了した直後のものだという。塗装は白と赤を基調とした鮮やかなもので、これまで技本が開発を手がけてきた T-2CCV や XF-2、P-1 などにも伝統的に同じ配色のカラーリングが施されており、「技本カラー」とも呼ばれる。

ATD-X は将来の戦闘機の開発に先立ち、必要となる技術を開発し、実証するために開発が進められている実験機だ。ATD-X 自体がすぐに将来の国産戦闘機になるわけではないが、その橋渡しになることが期待されている。

機体の形状はレーダーに映りにくい、ステルス性を追求したものになっている。
すでに実物大模型を使った試験がフランスで行われており、高いステルス性を有することが証明されている。

エンジンは IHI が開発する XF5-1 を 2 基搭載する。XF5-1 はすでに地上での試験が行われており、エンジン重量に対する推力の比率 (推力重量比という) は世界トップレベルであるとされる。ただし、あくまで実証エンジンであるため、推力自体はアフターバーナーを使用した際でも 49kN ほどと小さい。例えば F-35 に搭載されている F-135 エンジンは、アフターバーナーを使用せずとも 125kN を叩き出す。したがって、すぐにでも戦闘機のエンジンとして使用できるというわけではない。

またこの写真の構図では見られないが、エンジンには推力偏向機構が装備され、高い機動性を持たせている。

ATD-X は今年度中の初飛行を目指しており、数年掛けて、ステルス性やエンジン、レーダーやセンサーなどの電子機器、兵器システムなどの試験が行われた後、2018 年頃に、次の戦闘機を国産で開発するか否かの判断が下されることになっている。

TRDI 2014/07
Text : 鳥嶋真也 - 002

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