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インターセプトが米海軍特殊部隊 ST6 によるイラク・アフガンでの戦争犯罪を暴露

海外軍事

Photo: Zero Dark Thirty / Jonathan Olley (c) 2012 CTMG. All rights reserved
Image is for illustration purposes only.
米海軍特殊部隊の中でも、とりわけ精鋭な隊員が集結することで知られる SEAL Team 6 (ST6, a.k.a. DevGru)。現在の対テロ世界戦争における発端となった、2001 年同時多発テロ事件の首謀者であるオサマ・ビン・ラディン (Osama bin Laden) 容疑者を仕留めたことで、広く一般にも知られる存在となった。

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この数年、映画やドラマでも数多く取り上げられた ST6 は、国内では文字通りの「英雄」として扱いを受けている。しかしそんな英雄部隊に対して、ネットメディアのインターセプト (Intercept) のライター、マシュー・コール (Matthew Cole) 氏が 10 日付でメスを入れている。「シールチームシックスの犯罪 (THE CRIMES OF SEAL TEAM 6) 」と題したセンセーショナルなこのスクープ記事は、英字紙を中心に多くのメディアが注目している。

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    今回のスクープは、インターセプトが延べ 2 年に渡って、18 名もの現役・退役 SEAL 隊員へのインタビューから掻き集めてきた情報により構成されている。そこには、イラクやアフガニスタンへの派兵時に、ST6 の何人かが「斬首」や敵の遺体を弄ぶような残虐行為に手を染めていたことが浮き彫りとなっている。

    インターセプトによると、こうした黒歴史の発端となったのは、2002 年にアフガニスタン南東でおこなわれた「タクール・ガーの戦い (Battle of Takur Ghar) 」が全ての始まりだったとしている。


    Photo: Operation ANACONDA Map / U.S. Army
    2002 年 3 月、アルマ山脈の中にあるタクール・ガーに、ST6 から強襲を専門とするレッドチームが差し向けられた。山頂付近でアルカイダの戦闘員と交戦した SEAL だったが、この時にヘリコプターから 1 名の隊員が振り落とされている。

    2 時間ほど経って、ヘリコプターがようやく現地に舞い戻ったが、そこには至近距離から頭部を撃たれ死亡していた仲間の無残な姿が残されていた。

    殺害されたのは、ST6 隊員のネイル・ロバーツ (Neil Roberts) 一等兵曹。ロバーツ隊員は、9.11 以降の ST6 メンバーにおいて、アフガニスタンで初めての死亡者となる。そして、インターセプトでは「ロバーツ氏の死が、その後心理的に影響を及ぼした」としている。

    というのも実は、ロバーツ隊員が殺害される様子は、上空を偵察していた無人機がしっかりと映像に収めていたからで、そこには彼が死後に頭部を斬首される蛮行の様子があったためだ。

    ロバーツ隊員が斬首された 3 月以降、ST6 隊員がその復讐と言わんばかりに蛮行を繰り返していたことが明かされている。

    タクール・ガーの惨劇から数日後、渓谷を走る車輌の一団を発見。チヌークに分乗した ST6 隊員らは、それに接近し攻撃を仕掛けている。これは作戦計画に無い行動だったとのこと。なお、この攻撃により丸腰の女性と子供らが複数死亡している。車列は結婚式に向かう途中だった。


    Daniel Winkler, Master Bladesmith
    また、作戦実行の戦果や、容疑者の身元確認のために DNA の照合作業をおこなう場合があるが、これは敵の肉体を傷付けるための口実となっていたとの証言が出ている。このことは、レッドチームのリーダーとなったヒュー・ハワード (Hugh Wyman Howard III) が新たに着任した 2006 年あたり以降で報告されている。同時期に「手斧」が名誉の印として隊員らに手渡されている。

    元レッドチームの隊員曰く「手斧は軍事的な意味合いは持たなかった」と証言しているものの、その後のイラク、アフガニスタンの戦地では、何名かの ST6 隊員が実戦で使用していことが明らかになっている。

    インターセプトでは、この他にもレッドチームと同様に強襲を専門とするブルーチームによるものなど、多くの生々しい事例が紹介されている。今回明かされた黒歴史についてインターセプトは「殆どの隊員が戦争犯罪に加担しなかった。しかし、戦争犯罪は実際に起きている」としている。

    今回のスクープについて SEAL 側はインターセプトに対して「海軍特殊作戦に関わる我々全てのメンバーは、軍事作戦の遂行において武力紛争法 (law of armed conflict) に則って当たっている」とだけコメントを残しており、それ以上には言及していない。

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