【エアガンレビュー】LCT期待の新作! RPD軽機関銃〜レビュー+分解レポート

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皆さんごきげんよう、ライターのイヌイでございます。
今回はLCTの電動ガン「RPD軽機関銃」のレポートです。

【エアガンレビュー】LCT期待の新作! RPD軽機関銃〜レビュー+分解レポート
まず軽機関銃の電動ガンはそれほど多くありませんが、このRPDは初エアガン化という記念すべきモデル。それだけに期待していた人も多いのではないでしょうか。

RPD軽機関銃は1944年に設計されたロシア(旧ソ連)の分隊支援用軽機関銃です。使用弾薬はAK用の7.62x39mm弾でマガジンではなく金属製のベルトリンクを使います。

そしてAK47と同じ弾薬なのにベルトリンクのせいで共用できなかったため、1960年代にRPK軽機関銃にとって替わる形で退役しています。

マニア的にはその後のベトナム戦争で北ベトナム兵やベトコンが使っている印象が強いと思いますし、人によっては中東やアフリカの紛争地域の銃というイメージがあるかもしれません。

さて、そんなRPD機関銃を電動ガンとしてモデルアップしたのがLCT。AK系の電動ガンで定評のあるLCTだけに期待する向きも多いのではないでしょうか。

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LCT RPDのスペック
・全長:1043mm
・銃身長:510mm
・重さ:7kg
・使用バッテリー:ミニ、スティック、AK用など
・装弾数:2800発
・動作モード:フルオートのみ
・FET:配線途中に基板あり
・初速:90m/s
・価格:104,749 円(税込)

今回はGunsmithバトンさんの協力でレポートさせていただきます。

取材協力:Gunsmith BATON
https://www.gunsmithbaton.com
まずは全景。
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ドラムマガジンを使用する軽機関銃ながらかなりスリムなシルエット。重量は約7kg(実銃とほぼ同じ)とそこそこありますが、持ちやすい(構えやすい)ためか手にとってみると実際の重量よりも軽く感じます。

そして塗装ではなく染めのフルメタル(スチール)、そして仕上げのいいリアルウッドと所有感・満足感の高い電動ガンに仕上がっています。

次に各部をアップで見ていきましょう。
マズル付近はこんな感じ。
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AK47と同世代の銃だけにマズルデバイスはナシ。フロントサイトは調整が可能です。
バイポッドは展張時でもがっちり固定されず、あえて左右に振れる状態でロックされます。
複雑な形状のガスブロック。
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ガスピストン調整ダイヤルのモールドもしっかりあります。

リアルウッドのハンドガード。
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立射や腰だめで構えた時に左手が収まるほどよい位置にあります。
見た目通りヨコから掴むためのものですね。

リアサイトは赤文字の調整式。
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バイポッド付きの軽機関銃だけあって目盛りは1000mまで。
ガッチリしたスチール製で動きも固めですが、ユルユルより遥かにいいと思います。

メカメカしさ満点の排莢口まわり。
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実銃は側面のドアからベルトリンク(繋がった状態)を排出し、薬莢は下面から排出されてからドラムマガジンのガイドプレートに当って右ナナメ下に飛びます。
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機関部のこちら側は非常にシンプル。グリップ内にモーターがないため薄いグリップも再現されています。しかしよく見ると・・・
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クリーニングロッドがここに入っています。

セフティは純粋にトリガーをロックするためのもの。
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180度タイプですが最初はかなり固いと思います。

HOP調整はコッキングハンドルを起こしてから引いて・・・
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ここの小さなフタをずらして中のダイヤルを回します・・・が、開口部が小さいのでたぶん指だと回せません。小型のマイナスドライバーとかあった方がいいです。

ストック内部はバッテリースペース。
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バットプレートのフタをズラして挿入します。
内部はかなり大きめにくり抜かれており、ミニサイズ、二叉タイプ、AK用などほとんどのバッテリーが入ります。大量に撃ち込む軽機関銃だけに大容量バッテリーが収まるのはうれしいですね。

ドラムマガジンはガイドプレートに沿って前後方向から差し込みます。
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マガジンはスチールプレス製の電動巻き上げ式。バイポッドを展開させると地面に当たらないギリギリのクリアランスになっていて感心しました。
マニュアルによると2800発もリザーブできます。
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単3形乾電池x3でモーターを駆動し、スイッチは底部の目立たない部分にあります。
なお、本体につながる給弾口の部分にBB弾のストッパーがないので、不用意にマガジンを外すとBB弾をぶちまけてしまいます、要注意。

ちなみにフィードカバーもちゃんと開閉できます。
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動作や給弾には微塵も関係ありませんが雰囲気は大事です。
ただ、給弾口やベルトリンク排出口から見える銀色のメカボックスはちょっと気になるかもしれません。ダミーカートや黒いテープなどで隠した方がいいかも。
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世界的に見ても軽機関銃としてはかなり軽量、そしてベルトリンク+ドラムマガジンで1人で運用可能というRPDだけあって、この電動ガンもサバゲで普通に使えるギリギリのサイズと重さではないでしょうか。
ある程度の体力や握力があれば、持ったまま走り回って戦えるかもしれません。

・・・となると、「じゃあメカボックスとか中身はどうなのよ?」と気になる人も多いと思います。そこでここからは分解方法の紹介と内部調整のポイントを紹介します。

分解はまずストック根元のピンを押して抜きます。
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けっこう固いのでコンコン叩きましょう。
するとグリップ部が後方に抜けるようになります。
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とはいえ、ここもガッチリ組み合わさっているのでトンカチで叩きながら引き抜きましょう。

続いて機関部下面の4本のヘックスビスを外します。
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フロント寄りの2本はボールタイプのヘックスレンチを使うとラクです。
この状態でレシーバー後端を押し広げてメカボックスを引き出すわけです。
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レシーバーはスチールなのでかなり固いですが、メカボックスにちょっとでも乗っかればそのまま押し出せますよ。
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メカボックスはモーターマウント一体のストレートタイプです。

さて、アッパー側も分解しますね。
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まず4本のネジを外してハンドガードを取り外しましょう。
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次にハンドガードで隠れていた位置にある2本のイモネジを外します。
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ほとんど力がかかっておらず、保険的な意味合いのイモネジです。
この状態でバレル下の2本のピンを抜きましょう。
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ただこのピンはセンターにローレットがあり、かなり固くハマっているのでトンカチでガンガン叩かないと抜けないと思います。ちなみに叩いて抜く方向は左右どっちでもOK。

これでアウターバレルが抜けるはず。
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このRPDはアウターバレルを取り外さないとインナーバレルとHOPチャンバーが抜けません。
HOPパッキンと押しゴムはマルイ製に交換した方がいいのですが、そうなるとここまでバラす必要があるわけです。

最後はお待ちかね、メカボックスの分解と調整です。
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フルオートオンリーで9mmベアリング、フルサイズシリンダーが組まれています。ちなみにFETの基板はバッテリーへの配線の途中に設けられています。
シリンダーヘッドは下に偏心した専用品。
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ノズル長は19.47mm、おそらくAK用なのでは?

内部は3枚のギアが一直線に並ぶレイアウト。
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こう見ると「そんなに悪くないメカボかな?」と思えます。実際、シムはそこそこ合っており、やや硬めの白いグリスがキチンと塗られていました。
ところが、RPDのメカボックスには設計ミスレベルの欠陥がありまして・・・
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分かりますか? タペットプレートがピストン側へ行かないように押さえるガイドがありません。つまりタペットとピストンが接触してしまうことに。
そこで写真の「1」がバトンさんで製作したオリジナルの対策パーツ。これでタペットの後端がピストンと当たらないように押さえるわけです。
同時に「2」の部分も若干削ってタペットが前進しきれるような加工も重要ですね。
この対策パーツはメカボックスの外側から差し込まれて固定されています。
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黒い樹脂製のトリガーバーも裏面が当たらないように軽く削ってありました。

というわけで、RPDのメカボックスはデフォルトのまま使っていると、遠からず壊れてしまうそうです。しかもタペットプレートは専用品なので、スペアが入手できなければ修理不能という事態に・・・。
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オリジナルのメカボックスで調整にはコツが要るため、自分で何とかしよう!と考えている人はご注意ください。

なお、バトンさんで販売するRPDについては、上記のオリジナル対策パーツの組み込みや各部の調整を行い、加えてメインスプリングの交換やインナーバレルのカット(510mm→400mm)など、より安心して使える仕様(初速は90m/s、サイクルは13発/s)になっています。

約10万円と安くはない電動ガンなので、安心して撃てたりサバゲでちゃんと使えないと困りますからね。
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また、他店で購入したRPDでも通常調整料金+6000円で対策パーツの組み込みをやってくれるそうです。これは助かりますね。

外観など各部の再現度がかなり高く、初モデル化ということもあって所有感の高いLCTのRPDですが、肝心なメカボックスがちょっと残念な仕様になっています。

バトンさんからメーカーに直接改善要求を出したそうなので、将来的に解決される可能性はありますが、現時点ではちょっと注意しておきましょう。


取材協力:Gunsmith BATON
〒192-0085 東京都八王子市中町1-3
ドン.キホーテ八王子駅前店 B1F
TEL:042-649-8813
営業時間:11:00~22:30

Photo & Text: 乾宗一郎

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