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アメリカ議会 海兵隊のM27 IAR購入予算を抑制する動きを見せる

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アメリカ議会 海兵隊のM27 IAR購入予算を抑制する動きを見せる
Photo from US Marines
アメリカ海兵隊が計画しているM27 IAR(歩兵自動火器)の大規模導入について、議会は全体の予算のうち20%について執行を保留し、慎重な姿勢を見せている。

海兵隊は当初分隊支援火器として採用したM27 IARをその他の戦闘員にも配備し、装備の大体的な近代化を進めている。

関連記事:
アメリカ海兵隊がM27 IARを新制式小銃として導入試験中 - ミリブロNews
しかしアメリカ陸軍もまた新型弾薬や次世代分隊支援火器(NGSAR)プロジェクトを進行させている。議会としてはプロジェクトの重複する部分は統合させ、予算を削減したいという考えがあるようだ。

そもそもM27 IARとそのDMR版であるM38は、その性能評価について未だ十分とはいえない部分もある。特に、現在主流となりつつあるM855A1 5.56mm弾の使用においてはトラブルの報告が多い。フィーディングトラブルこそマグプル社のポリマー弾倉「PMAG」の採用で減少したものの、2018年4月にはナイツ社のQDSS-NT4サプレッサーを取り付けた際の精度低下、着弾点のズレが起こる問題が発覚している。

また、M38狙撃銃に採用されたLeupoldのMark 4 2.5-8x36mmスコープはそもそもM855A1弾とは弾道特性が違うMk262弾を使用する想定のもので、本来は補正ダイヤルの設定変更が必要なものだ。

M27 IARにせよM38にせよ、COTS(一般市販)品の流用に近い形で採用であり、ローコストな反面、制式小銃としては他にも未知の問題が存在する可能性がある。議会が慎重なのは、これらの問題による改修コストの発生を懸念しているという面もある。

特集:H&K M27 IAR(歩兵自動ライフル) - ミリブロNews

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M27IARをベースにしたアメリカ海兵隊の新型分隊選抜射手小銃「M38」が目撃される - ミリブロNews

Source: Congress could limit funding for Marine Corps’ M27 rifle purchases
LEAKED: USMC Test Calls M27, M38 DMR Into Question - The Firearm BlogThe Firearm Blog

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201808
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

タグ :M27 IARM38

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