住友重工がマルチキャリバー軽機関銃の特許を出願
1丁の銃のごく少数の部品を入れ替えることで、様々な口径の弾薬に対応できる「マルチキャリバー」方式の銃器は各国・各メーカーで様々なものが作られている。自衛隊で採用間近となった新小銃採用においても口径やアクセサリーの変更によるモジュラー化が重視されていると噂されるが、そんな中日本の住友重工がマルチキャリバー方式の軽機関銃のシステムに関して、特許を出願していることが明らかになった。
この特許は2018年3月26日に「機関銃」として出願されたもの。「複数口径の弾薬に対応する機関銃を提供する」として、マルチキャリバー方式の基礎的な概念について特許が請求されている。
14番の銃身、16番のベルトリンクから弾薬を供給する「遊底覆い部」、24番のボルトキャリア部分の一部のみを交換することで、後の部品は共通のまま弾薬の口径を変更可能なものとできることが述べられている。
特許文書では「従来と比べて、口径ごとに専用化された部品は少数となり、操作方法や整備手順など射手が習得に要する負担は軽減され、また部品管理もしやすくなる」とメリットが説明されている。
訓練用にペイント弾や安価な22口径の弾薬が使用できるようになるコンバージョンキットは古くからあるが、SIGのMCXシリーズやFNのSCARシリーズなど、カービンの分野ではかなりポピュラーになってきたマルチキャリバー方式。日本の銃火器製造技術は諸外国と比べて遅れていると言われながらも、トレンドに追随しようとしている動きはこうして随所に見え隠れしている。
参考:
FNハースタル PDWサイズのマルチキャリバー自動小銃「SCAR SC」を発表 - ミリブロNews
Source:
特開2019-168193
Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201910
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。
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