ステアー社 vs シグ社のP320特許侵害訴訟、裁判所がステアー社の訴えを棄却

ミリタリーブログサポートチーム

2020年03月03日 19:47


Photo from Sig Sauer for illustration purpose only


シグ社のP320・P250拳銃が、ステアー社の特許を侵害しているとして、アメリカ地方裁判所に略式判決を求めていた件で、裁判所はシグ社の製品は侵害にあたらないとして訴えを棄却した。

参考記事:
「P320ピストルには当社の特許が無断で使用されている」ステアーが米陸軍のM17に決まったシグを相手に提訴 - ミリブロNews

訴えは「プラスチックハウジングと多機能金属部品(plastic housing and multifunctional metal part)」について。シグ・P250、P320はポリマーフレームに金属のインナーフレームを装着しており、これがステアー社の特許を侵害しているというものだった。シグ社の製品では脱着可能なピンによって銃身がフレームに装着されているため、一体ではなく別の部品と裁判所は判断し、すべての訴えが退けられた。
シグ社のM17(P320)については、米軍に制式採用されてから様々な訴えが定期されている。トライアルの手続き不備や特許侵害などライバル企業からの妨害だけでなく、意図しない発射事件が発生するなど製品の不具合に関する裁判もあり、次のスタンダード・ピストルの地位は未だ安泰ではないようだ。

参考記事:
フィラデルフィア警察がP320暴発事件の調査を終了、メーカー提訴を保留 - ミリブロNews

「SIG P320ピストルが暴発し重症を負った」男性が1,000万ドル(約10.8億円)の慰謝料を求めて裁判 - ミリブロNews

Source: Steyr Arms loses patent claims against NH-based SIG Sauer's P320 and P250 handguns | Courts | unionleader.com

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM202002
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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