三井造船、防衛省から新型潜水艦救難艦を受注 = 日本工業新聞

ミリタリーブログサポートチーム

2015年04月22日 17:49


Image: H26 5,600t-class Submarine Rescue Ship / Japan MoD
日本工業新聞は 4 月 16 日、三井造船が防衛省から新型潜水艦救難艦 (ASR) 1 隻を受注したと報じた。

記事によると、契約額は 292 億 1,400 万円で、玉野事業所 (岡山県玉野市) で建造されるという。潜水艦救難艦の受注は 1996 年以来、約 19 年ぶりのことで、通算 3 隻目であるとされる。
潜水艦救難艦は、潜水艦に事故が発生した際に乗員を救出することを目的とした艦で、現在海上自衛隊は潜水艦救難母艦「ちよだ」と、潜水艦救難艦「ちはや」を運用している。今回三井造船が受注した新型潜水艦救難艦は、2014 年度概算予算要求において取得が表明されたもので、1985 年に就役し、老朽化が進みつつある「ちよだ」の後継となる。

この新型潜水艦救難艦は「ちよだ」よりも大きくなり、排水量は 5,600 t 級とされる。また「ちよだ」、「ちはや」と同様に、艦には潜水艦の乗員を救出するための深海救難艇 (Deep Submergence Rescue Vehicle, DSRV) が装備されるほか、新型潜水艦救難艦では新たに、遠隔操作式の無人探査機 (ROV) も装備される。また「ちよだ」、「ちはや」は大規模災害が発生した際に、医療支援や被災者支援を行うこともできるが、新型潜水艦救難艦ではさらにその能力を強化するため、手術用寝台 2 床と病床約 10 床が設置され、医療支援や被災者の生活支援、入浴支援の拠点としても使用されるという。

Nikkan Kogyo Shimbun 2015/04/16
Text: 鳥嶋真也 - FM201504
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