米軍特殊作戦司令部が主導する「アイアンマンスーツ」のコンセプト版プロトモデルがSOFICで展示
米フロリダ州タンパで開催された特殊作戦部隊産業会議「SOFIC(SOFIC: Special Operations Forces Industry Conference)2017」の会場に、SFヒーロー映画さながらの「アイアンマン(Iron Man)スーツ」のコンセプト版プロトモデルが展示された。
アイアンマンスーツは計画が明るみになった2014年当初、その実現に対して「懐疑的な目を向けられている」との報道があったが、予定通り2018年末に設定されたその第一試作モデルのお披露目に向けて歩み続けてきたようだ。
米軍特殊作戦司令部(USSOCOM: US Special Operation Command)主導による次世代構想である戦術襲撃軽量オペレータースーツ「TALOS(Tactical Assault Light Operator Suit)」計画は、発足当初こそ56企業、16の政府系組織と13大学、10研究所が参画する大所帯であったが、現在までにおよそ35の事業者に選定されているようだ。
関連記事:
⇒
米軍次世代「アイアンマン」構想、TALOS 公式サイトと参画団体が公表。実現に懐疑的な見方も
SOFICでの展示を紹介した大手軍事情報サイト「ディフェンスニュース」によると、TALOS計画を指揮しているジェームス・ミラー(James Miller)大佐は、「今や非常に現実的になっている」「第一試作モデルは軽量・強固なチタン製だ」と述べた一方で、「TALOSを直ちに取得することは将来の特殊部隊員にとって画期的な飛躍であるが、僅か数年で戦場へ投入することを意味していない」「科学技術的な側面から多くの項目を再定義しているところだ」とも語り、一例に「我々は透明で防弾性能を持つガラス素材を入手できずにいる」ことを紹介している。
スーツのベースレイヤーには水冷式の体温調整機能が付属し、隊員の運搬能力向上を支援する上半身・下半身に対応したカーボンファイバー製プラスチック素材を使ったエクソスケルトン(外骨格)が備わる他、頭部については顎部分を防護する取り外し式のパーツや、通信機能、ヘッドアップディスプレイを備えたものになる。
関連記事:
⇒
2018 年での実現は?米軍の次世代「アイアンマン」構想
⇒
米陸軍、DARPA が開発した柔軟性の高い強化スーツを試験
関連記事