あらゆるハンドガンは「ホルスターに入れただけ」で暴発することがある

ミリタリーブログサポートチーム

2017年12月15日 11:56

ポリマーフレーム拳銃のベストセラー、グロックには同社が「セーフアクション」と呼ぶトリガーセフティ、ファイアリングピンセフティ、ドロップセフティの3つの安全機構が組み込まれている。しかし状況によってはこれらが動作せず、ただホルスターに収めただけで暴発することがある。

コンシールキャリー技術を教えるスクール、TRUSTANDARDのインストラクターであるBaret Fawbushが先日公開した動画では、撃針をコックしたグロックをIWBホルスターに入れた瞬間、撃針が落ちているのがはっきりと聞こえる。

Baret Fawbushさん(@truexodus)がシェアした投稿 - 2017 11月 20 6:18午前 PST

動画の説明によれば、このグロックはトリガーをZEV製のものに交換してあるが、このトリガーセフティのピンが少し抜けていたために働かず、カイデックスホルスターのテンションによってトリガーが引かれてしまったとのこと。
類似の事故は他にも起こっている。こちらは革のホルスターが変形してしまっていたために発生した事故。車に乗る際に体が銃を下に押し込んでしまったところ、トリガーがフチに引っかかって暴発した。

Photo from ITS tactical
ジャケットの裾を絞るヒモの端部がトリガーガード内に入っているのに気づかずにリホルスターしたために暴発した事故。体の前部にホルスターを装着するアペンディクスキャリーでは、シャツの前をとめるボタンが問題になることがある。
Drawstrings can cause guns many law enforcement agencies use to fire - YouTube
https://youtu.be/FrJMQupYxaw

他にもトリガーに指をかけたままリホルスターして暴発するなど、トリガーガード内異物による暴発はトリガーセフティだけでは防ぐことができない。軍用拳銃でトリガーセフティの他にマニュアルセフティが追加されるのはこうした事故を嫌うためであるが、セフティをかけ忘れれば同じ事故が起こる。

関連記事:
米陸軍MHSトライアルに提出されたグロック19と23の画像が公開

トリガーセフティ式だけでなく「トリガーで発射する拳銃」すべてでこのタイプの事故は起こりうる。改めて安全な取扱いについて考えたいところだ。

関連記事:
「P320は安全」か?ダラス市警での使用停止騒動を受け有志が落下テストを実施、シグ社はプレスリリースを配布
TVのBlackhawkの「SERPAホルスター」特集で不適切な安全管理が映り込み炎上

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201712
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

関連記事