現役「グリーンベレー」隊員を父に持つ9歳の少年の綴った児童書が、Amazonカテゴリーランキングで1位を獲得
米陸軍特殊部隊:グリーンベレーの現役隊員を父に持つ9歳の少年:デビッドソン・ウェートストーン(Davidson Whetstone)君が執筆した児童書『Brave for My Family』が、2019年11月11日退役軍人の日(Veterans Day)に発売され、Amazonの「Children’s American history of the 2000s」部門で1位となった。表紙などのイラストを担当したのは、グリーンベレー隊員の父親:デイブ・ウェットストン氏である。著作名の「ウェートストーン」は、デイブ氏とその家族の安全面を考慮しペンネームが採用されている。
この本には、6年前のクリスマスにケガの治療中だったデイブ氏と国立軍事医療センターで過ごしたエピソードなど、ウェートストーン家の思い出がデビッドソン君の視点で描かれており、「両親が軍に勤めている子供たちに勇気を与える切っ掛けになれば」というウェートストーン家の願いが込められている。
当時のデイブ氏は、アフガニスタンでの戦闘時にRPGの爆発に巻き込まれ、首や右目に重傷を負い入院していた。本の中で「泣き崩れるお母さんを見てお父さんが死ぬのではないか?と思い、とても怖くなった。」と綴り、再び戦地へ向かうことを決めたデイブ氏について「入院している間にテロリストがお父さんの友人を殺したから、戦いに戻らなければなりませんでした。僕は悲しくなり、そして怒りました。」と綴っており、幼い少年が体験した受け入れ難い状況と切ない心情が描かれている。
寂しい思いをするデビッドソン君ではあるが、デイブ氏が留守の間は勇ましくあり続けようと振る舞っており、同じ境遇の家族や子供たちの支えになるヒントも記されている。
デビッドソン君が誕生してから8回の戦地派遣を経験しているデイブ氏は、「家族と離れて過ごすという事は、戦闘で負傷したり戦友を失うことの痛みに等しい。遠く離れていると、最初に発する言葉、初めてのクリスマス、1歳の誕生日、といった愛する我が子の‶最初の瞬間”に立ち会うことができない。何より辛いのは、子供の成長を写真で知ることだ。」とStars and Stripesの取材で述べている。今年のクリスマスは家族で過ごせそうとのことだ。
児童書『Brave for My Family』の売り上げの一部は、グリーンベレー財団やネイビーシールズ財団などの特殊部隊隊員やその家族を支援する非営利団体に寄付される。
Source: Brave For My Family Paperback – November 5, 2019 by Davidson Whetstone (Author), David R. Shedd (Foreword) / Amazon.com
Text: 弓削島一樹 - FM201912
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