「2,700 名以上の殺害」を主張する「イラクの自由」作戦 (OIF : Operation Iraqi Freedom) に参加した兵士の体験記 "Carnivore: A Memoir by One of the Deadliest American Soldiers of All Time" が 6/25 に Amazon で発売、New York Post や Fox News などでも取り上げられ話題となった。著者は、Sgt. 1st Class (当時) Dillard Johnson 氏 (48 歳) で、Bradley 戦闘車 (carnivore : 肉食動物) の指揮官として 2 度、狙撃手として 1 度、計 3 度の派兵を経験した人物。Dillard Johnson 氏 は、パープル・ハート勲章 (Purple Heart) を 4 度、銀星章 (Silver Star) 1 度を含む、37 のメダルを獲得。これらは誰も成し得ていない「真の英雄」との評価。一方で、話題の中心は、主張する戦果 (confirmed kill) が、所属部隊 (3-7 CAV) で公表されている殺害数 2,200 名よりも 500 名以上多い 2,746 名でカウントしていた点。(2005 年の 2 度目の派兵では、スナイパーとして 821 yard の狙撃成功を含め、121 キルと主張。因みに、狙撃記録が正しい場合、この 1 度の派兵だけで、海軍特殊部隊 SEALs 「最強」スナイパーとして活躍した、故 Chris Kyle 氏が持つ記録に続くもの) これらの輝かしい「戦果」については、多くの人が懐疑的な目を向けた。
同氏は初版後、Christian Science Monitor によるインタビューで釈明。著書の中で自ら 2,746 名の殺害記録や 121 名の狙撃について主張していないと否定、出版社の記載には責任が持てないとコメント。ただし、テレビ出演の際に自身の口から訂正を述べなかったことについては後悔の念を吐露している。

New York Post 2013/06/23
Christian Science Monitor 2013/06/26
Carnivore: A Memoir by One of the Deadliest American Soldiers of All Time (Deckle Edge)