USASOC が編成した女性だけのチーム「CST」の兵士のノンフィクション「Ashley’s War」が出版
ゲリラを掃討するためには一般人と信頼関係を構築し、協力を得なければならない。アフガニスタンにおけるタリバンとの戦いで、アメリカ陸軍特殊部隊司令部は女性だけのチーム「CST(Cultural Support Team)」を編成し目覚ましい成果をあげたが「Ashley’s War: The Untold Story of a Team of Women Soldiers on the Special Ops Battlefield(訳:アシュレイの戦争:特殊作戦における女性チームの知られざる物語)」はこのCSTに配属されたうちの1人、そして最初に戦死したアシュレイ・ホワイト中尉の物語である。
元々アメリカ軍は医療活動を通じて住民と接触し、地域の情報を得るMISO(Military Information Support Operations……情報支援活動、心理作戦)を行っていた。そして地方復興チームと行動するFET(Female Engagement Team……女性行動チーム)が編成される。これは一般女性との接触を通じて情報を得たり、女性コミュニティのリーダーとの交渉の窓口となるのが目的のチームであった。アフガニスタンにおいて家は女性の領分であり、男性、しかも外国人の兵士が介入することは大きな反発を招いていた。FETはこうした衝突を緩和し、関係を円滑にするのに活躍した。FETは陸軍だけでなく海兵隊に同名・同目的のものが存在する。
「CST(Cultural Support Team)」はこのFETを元に、特殊部隊が僻地の集落の家宅捜索やパトロールを行うのに帯同するチームとしてアメリカ陸軍特殊作戦司令部USASOCが編成した。任務上、特殊部隊と同等の能力が求められるため、5日間の選抜試験の後、6週間の非常に厳しい訓練が行われる。CSTは集落の女性と友好関係を結び有力な情報を得る一方、現地女性に裁縫など職業訓練も提供することで、ゲリラからの影響を経済的に排除するということも行っていたようだ。
アシュレイ・ホワイト中尉はCSTの第2陣としてアフガニスタンにて従軍。2011年にレンジャー部隊とともに行動中、カンダハルでIEDの爆発によって戦死した。「Ashley’s War」は彼女と彼女の属したCST-2の軌跡をたどり、対ゲリラ戦争と、そして軍における女性という存在の変化について追いかけている。
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Source: Ashley's War: The Untold Story of a Team of Women Soldiers on the Special Ops Battlefield
Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201504
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著者のゲイル・スマク・レモンは、アフガニスタンの女性起業家に関する著書「The Dressmaker of Khair Khana」もある人物。TEDxWomenでも女性と経済についての講演がある。
Source: Ashley's War: The Untold Story of a Team of Women Soldiers on the Special Ops Battlefield
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Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。
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