全米退職者協会、戦没者追悼記念日にベトナム戦争「イア・ドラン渓谷の戦い」回顧映像を公開

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全米退職者協会、戦没者追悼記念日にベトナム戦争「イア・ドラン渓谷の戦い」回顧映像を公開
全米最大の非営利団体である全米退職者協会:AARP( American Association of Retired Person )が、米国民の祝日となるメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日 / 戦没者追悼記念日)にあわせて制作した動画『 The First Battle of Vietnam | The Battle of la Drang | AARP 』を、Youtube の AARP 公式チャンネルで公開した。

全米退職者協会、戦没者追悼記念日にベトナム戦争「イア・ドラン渓谷の戦い」回顧映像を公開
Photo: via Wikipedia Commons
Combat operations at Ia Drang Valley, Vietnam, November 1965. Major Bruce P. Crandall's UH-1D helicopter climbs skyward after discharging a load of infantrymen on a search and destroy mission.
動画は、ベトナム戦争における戦闘の一つ「イア・ドラン渓谷の戦い( The Battle of la Drang )」に参戦した米陸軍第1騎兵師団第3旅団戦闘団 "グレイウルフ( Grey Wolf )"に所属していた元大佐トニー・ナダル( Tony Nadal )氏が、当時の映像を交えながら激戦を回想する構成となっている。
米軍初となる大規模なヘリボーンが導入された「イア・ドラン渓谷の戦い」は、1965年11月14日 ~ 18日にイア・ドラン渓谷で展開された米軍(南ベトナム軍)と北ベトナム軍の戦闘である。

全米退職者協会、戦没者追悼記念日にベトナム戦争「イア・ドラン渓谷の戦い」回顧映像を公開
Photo: via U.S. Army Logistician
A pair of Sikorsky H–34 Chocktaw helicopters hovers above a landing zone during an air assault operation at Fort Benning during the testing of the 11th Air Assault Division.
13日に基地を襲撃された米軍は、北ベトナム軍を追撃するために第7騎兵連隊を LZ( 着陸地点:Landing Zone )X-Ray へ降下させた。しかし、着陸地点で北ベトナム軍(約4000名)に包囲され大激戦となった。窮地に陥った米軍は、攻撃ヘリ・ジェット機・B52 爆撃機などによる航空支援攻撃や大砲によって包囲網を崩すことに成功した。

17日には同渓谷の別ポイント: LZ Albany にもヘリボーンを実施するなど5日間に渡って両軍の一進一退が続き、多数の死傷者をだすこととなった。

両軍がこの戦いの勝利を主張しているが、米軍は同渓谷の占領に至っていない。戦死者は、米軍が約300名、北ベトナム軍が約1500名だったとされている。尚、これを機に北ベトナム軍は、主戦術をゲリラ戦へと転じたといわれている。

参考動画:「ワンス・アンド・フォーエバー」
この戦いは、2002年に公開されたメル・ギブソン( Mel Gibson )主演の映画「ワンス・アンド・フォーエバー」で描かれている。映画の原作となったベストセラー回顧録「 We Were Soldiers Once… And Young 」の著者の一人であり映画の主人公でもあるハル・ムーア元米陸軍中将( Lt. Gen. Harold G. Moore (Ret.))は、殊勲十字章やブロンズスター勲章など多くの勲章を受勲しており第7騎兵連隊の“ honorary colonel:名誉大佐 ”となっている。

映画化が決定した際には「これまでにハリウッドが手掛けたのは“事実を捻じ曲げたベトナム戦争映画”だった。本作でそれを正す。」と語ったエピソードがあるようだ。

Text: 弓削島一樹 - FM201606

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