サイバーガン社の意欲的なビジネスの見通しが発表。2017年度の事業展開は好発進か

ミリタリーブログサポートチーム

2017年02月03日 16:15


Photo from Cybergun official FaceBook
フランスの金融情報サイト、サークル・ファイナンスが「サイバーガン社(Cybergun SA)の意欲的なビジネスの見通し」と題した短観を示した。

それによると、「レクリエーション用途の各種射撃製品を専門に手掛けているサイバーガン社は、現在幾つかの側面において、大きな進歩と有望な可能性を秘めている」とし、同社の見通しが明るいことを示している。

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サークル・ファイナンスの記事は、2 月 1 日にサイバーガン社が発表した「2017 年度における我が社の商業的観測」の資料(フランス語)を抜粋したものとなっており、サイバーガン社はその中で、先月のU.S. SHOT Showにおいて、200万ドル(=約2億2,600万円)相当の受注があったことを明かしている。

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この大型受注は、同社が展開しているエアソフトマーケットのみで構成されたものとなっており、今後数週間の中で順次発送される予定にあるという。

また既報の通り、サイバーガン社は2015年に防衛分野へ進出を図っている。そして資本増強の実施と並行して、陸軍の第11落下傘旅団や第2外人落下傘連隊で指揮を執ったこともある退役将官、エマヌエル・マウリン (Emmanuel MAURIN) 氏を招聘。新たな部門を創設して専任のマネージメントチームによる活動を始めていた。

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そしてその動きが早くも結実する見通しがあるようで、現在幾つかの主要な契約に関する事前交渉がおこわれていることを明かしている。サイバーガン社はまた、「世界有数の武器メーカーと革命的なプロジェクトを共同開発する契約を結んだ」「幾つかの特許が現在提出されており、この開発はパートナーによって完全に資金提供される」とも報じられている。

また、これら進行中の案件についてサイバーガン社は「もし成功すれば、10年以上に渡って数千万ユーロを生み出す枠組みになる可能性を秘めている」とし、この大型案件に対する期待感をみなぎらせている。


Chart: Reuters, MSN Money
こうした事業展開における成長路線・好判断の材料が点在することに対して、投資家が敏感に反応し、80セント(=約97円)ほどだった株価はこの僅か4日の間に、2ユーロ(=約243円)まで跳ね上がっている。

また一方で、記憶に新しいシグ・サワー社 (Sig Sauer, Inc.) との間で炎上中の「ロイヤルティーが支払われていない」とする民事裁判の行方も同時に気になるところだ。

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