災害に、アウトドアに、一つあると心強いライト、 SureFire(シュアファイア) その2 そもそも明るいってナニ?
こんにちは、ミリブロNewsの今井です。
■シュアファイア=圧倒的な明るさ
というのはいまさらの話ですよね。私がはじめてシュアファイアを手にしたのは中学3年生、2000年前後でレーザープロダクツ社時代の6Pモデルでした。明るさにして65ルーメンというものでしたが、明るさが革命的で友人と顔に照射しあって「目が熱い!」「目が焼ける!」「こんなの初めて!」とキャッキャしていました。
シュアファイアの魅力にこのような「圧倒的な明るさ」があります。使う側からすると本当に安心感のある明るさで、ハンディサイズのものでも今や1,000ルーメンを越え、最低でも400〜600ルーメンあるという具合です。
しかし、この「明るい」や明るさを表現する「ルーメン」や「カンデラ」っていったいなんでしょうか?
(シュアファイアだけでなく)ライトを買うときに気をつけなければいけないこの表記って?
そこで本記事では、今後皆様がシュアファイアだけでなくライトを買うときに指針となる様にあいまいな「明るさ」の世界を「ルーメン」「カンデラ」を含めはっきりさせ、安心してライトの世界に踏み出せるようおさらいしたいと思います。
■明るいは人それぞれ
これをいっては元も子もないんですが、「明るい」というのは人によって千差万別で感じ方がまるで違ってくるのでアテになりません。また、仮に「100ルーメンのライト」という固定の条件であったとしても
・LEDか電球か
・使用しているリフレクターの種類(反射鏡。光の飛び方が異なる)
・色温度(ライトの色)
などで明るさや明るさの感じ方もまったく変わってきます。「明るい」が体感でかわってくるから人それぞれだよね、だとらちが明かないでライトの性能を知るためにある基準が「ルーメン」と「カンデラ」です。
■ルーメンとカンデラの違いは?
おおざっぱにいってルーメンはそのライトが出す光の「総量」、カンデラは「光の強さ(=どれだけ遠方に光が届くか)」です。
ルーメン
「ルーメン」はLEDや電球からでる「全ての光の量の合計」です。気球のような装置の中にライトを入れて点灯させることでルーメンを測定するのですが、それをイメージしていただくとわかりやすいと思います。パッとでた光をガッと全てキャッチした光の総量が「ルーメン」です。
カンデラ
「カンデラ」は「照射されているライトの光がどれぐらい強いのか」を表していて、これは「ライトを照らされて眩しい」と感じる度合いと言い換えることもできます。
数値が高ければ高いほど遠方に光が飛ぶし、眩しく感じるんだ、と思ってもらえればまずはOKです。
この関係はシャワーの水量とその水の勢いと似ています。
シャワーヘッドからでる水量が「ルーメン」、その勢いが「カンデラ」です。水量(=ルーメン)を固定して、シャワーヘッドをしぼれば水の勢い(=カンデラ)が増して遠くへ飛ぶし、ゆるめて広げれば勢いはなくなるものの水は拡散します。
ライトの光も同じで、同じ光量のLEDの光を広範囲に拡散させれば眩しくなくなるし、レーザーの様に集中させればより眩しくなってより遠方に光が届くといった具合です。
■この3つの中でどれがいい?
さてここでシュアファイアの実際のカタログデータを引っ張ってきました。
・350ルーメン、12,750カンデラ(M600V)
・600ルーメン、8,700カンデラ(6PX PRO)
・800ルーメン、3,200カンデラ (Tactician)
これまでを踏まえて、このカタログスペックからなにが読み取れるのでしょうか?
【ルーメン】
Tactician > 6PX PRO > M600V
【カンデラ】
M600V > 6PX PRO > Tactician
ルーメンなら「Tactician」、カンデラなら「M600V」が一番高い値となっていて、その中間が6PX PROです。
まずはTacticianに注目して比較してみましょう。
Tacticianは「ルーメン」に関してこの3つの中で一番大きいですが、「カンデラ」に関しては一番低い数値になっています。
水量(=ルーメン)は多いのに、水の勢い(=カンデラ)がないということは、Tacticianはこの3つの中では最も光を拡散させるモデルだということです。
逆にM600Vは水量(=ルーメン)は少ないのに、水の勢い(=カンデラ)は強いので、遠方を照射するピンポイント照射型のライトである
ということがわかります。
残る6PX PROはその両者の中間の性能、ということです。単純に目に入った眩しさでいうと間違いなくM600Vが一番眩しいはずです。
これらを踏まえて、自分はどのライトを買うと幸せになれるのだろうか?と考えるわけですね。
例えばヘッドライト(頭につけるライトです。車のではない)は一般的に足元や作業をするとき、または少し先を照らすときに使います。遠方を照らすことはあまりありません。そのため、光は広く広がっている必要があります。
となると、M600Vの様にピンポイントで照射するモデルは足元や手元を照らすのにはかなり不便だろうということがわかります。
下手すると反射する光が眩しすぎて手元すらよく見えないということもありえます。そうなると、ヘッドライトとしては光を拡散させるTacticianがこの中ではベストと言えます。
※あくまで光の広がりや明るさにのみ言及した話です。M300Vはライフルにつけるライトなのでそもそもヘッドライトでどうのというレベルではないです。
■編集後記
今回は解説解説してしまいました・・・。ですが、シュアファイアだけでなくライトを購入する上でけっこう役にたつと思い心を鬼にして執筆しております。
その一方で我ながら「ルーメン」と「カンデラ」をシャワーの例えにしたのはわかりやすいかったなと自画自賛しております。
ちなみにですが、「ルーメン」「カンデラ」もメーカーによって測定方法がまちまちだったりして(もちろんきちんとしているメーカーさんが大半でしたが)、シュアファイアの300ルーメンの方がそこらで売ってる600ルーメンのライトより明るいというのはザラにあるのはこういうのが理由でした。
そういうことをふせぐためにさらに厳格な規格というのがあって、この規格に準じた「ルーメン」「カンデラ」を表記しているのかどうかが製品を見極める一つのポイントでもあります。
■シュアファイア=圧倒的な明るさ
というのはいまさらの話ですよね。私がはじめてシュアファイアを手にしたのは中学3年生、2000年前後でレーザープロダクツ社時代の6Pモデルでした。明るさにして65ルーメンというものでしたが、明るさが革命的で友人と顔に照射しあって「目が熱い!」「目が焼ける!」「こんなの初めて!」とキャッキャしていました。
シュアファイアの魅力にこのような「圧倒的な明るさ」があります。使う側からすると本当に安心感のある明るさで、ハンディサイズのものでも今や1,000ルーメンを越え、最低でも400〜600ルーメンあるという具合です。
しかし、この「明るい」や明るさを表現する「ルーメン」や「カンデラ」っていったいなんでしょうか?
(シュアファイアだけでなく)ライトを買うときに気をつけなければいけないこの表記って?
そこで本記事では、今後皆様がシュアファイアだけでなくライトを買うときに指針となる様にあいまいな「明るさ」の世界を「ルーメン」「カンデラ」を含めはっきりさせ、安心してライトの世界に踏み出せるようおさらいしたいと思います。
ハンディサイズながら800ルーメンもの明るさをもつTactician
■明るいは人それぞれ
これをいっては元も子もないんですが、「明るい」というのは人によって千差万別で感じ方がまるで違ってくるのでアテになりません。また、仮に「100ルーメンのライト」という固定の条件であったとしても
・LEDか電球か
・使用しているリフレクターの種類(反射鏡。光の飛び方が異なる)
・色温度(ライトの色)
などで明るさや明るさの感じ方もまったく変わってきます。「明るい」が体感でかわってくるから人それぞれだよね、だとらちが明かないでライトの性能を知るためにある基準が「ルーメン」と「カンデラ」です。
■ルーメンとカンデラの違いは?
おおざっぱにいってルーメンはそのライトが出す光の「総量」、カンデラは「光の強さ(=どれだけ遠方に光が届くか)」です。
ルーメン
「ルーメン」はLEDや電球からでる「全ての光の量の合計」です。気球のような装置の中にライトを入れて点灯させることでルーメンを測定するのですが、それをイメージしていただくとわかりやすいと思います。パッとでた光をガッと全てキャッチした光の総量が「ルーメン」です。
カンデラ
「カンデラ」は「照射されているライトの光がどれぐらい強いのか」を表していて、これは「ライトを照らされて眩しい」と感じる度合いと言い換えることもできます。
数値が高ければ高いほど遠方に光が飛ぶし、眩しく感じるんだ、と思ってもらえればまずはOKです。
この関係はシャワーの水量とその水の勢いと似ています。
シャワーヘッドからでる水量が「ルーメン」、その勢いが「カンデラ」です。水量(=ルーメン)を固定して、シャワーヘッドをしぼれば水の勢い(=カンデラ)が増して遠くへ飛ぶし、ゆるめて広げれば勢いはなくなるものの水は拡散します。
ライトの光も同じで、同じ光量のLEDの光を広範囲に拡散させれば眩しくなくなるし、レーザーの様に集中させればより眩しくなってより遠方に光が届くといった具合です。
同じ水量でも絞れば水圧が高くなって痛いのと同じで、同じ光量でも絞り方で眩しさが変わる
■この3つの中でどれがいい?
さてここでシュアファイアの実際のカタログデータを引っ張ってきました。
・350ルーメン、12,750カンデラ(M600V)
・600ルーメン、8,700カンデラ(6PX PRO)
・800ルーメン、3,200カンデラ (Tactician)
これまでを踏まえて、このカタログスペックからなにが読み取れるのでしょうか?
【ルーメン】
Tactician > 6PX PRO > M600V
【カンデラ】
M600V > 6PX PRO > Tactician
ルーメンなら「Tactician」、カンデラなら「M600V」が一番高い値となっていて、その中間が6PX PROです。
まずはTacticianに注目して比較してみましょう。
Tacticianは「ルーメン」に関してこの3つの中で一番大きいですが、「カンデラ」に関しては一番低い数値になっています。
水量(=ルーメン)は多いのに、水の勢い(=カンデラ)がないということは、Tacticianはこの3つの中では最も光を拡散させるモデルだということです。
逆にM600Vは水量(=ルーメン)は少ないのに、水の勢い(=カンデラ)は強いので、遠方を照射するピンポイント照射型のライトである
ということがわかります。
残る6PX PROはその両者の中間の性能、ということです。単純に目に入った眩しさでいうと間違いなくM600Vが一番眩しいはずです。
これらを踏まえて、自分はどのライトを買うと幸せになれるのだろうか?と考えるわけですね。
TacticianとEDCL2-Tの照射パターン比較
同じ5ルーメンだが、EDCL2-Tの方がカンデラ数が高いため明るく見える
例えばヘッドライト(頭につけるライトです。車のではない)は一般的に足元や作業をするとき、または少し先を照らすときに使います。遠方を照らすことはあまりありません。そのため、光は広く広がっている必要があります。
となると、M600Vの様にピンポイントで照射するモデルは足元や手元を照らすのにはかなり不便だろうということがわかります。
下手すると反射する光が眩しすぎて手元すらよく見えないということもありえます。そうなると、ヘッドライトとしては光を拡散させるTacticianがこの中ではベストと言えます。
※あくまで光の広がりや明るさにのみ言及した話です。M300Vはライフルにつけるライトなのでそもそもヘッドライトでどうのというレベルではないです。
■編集後記
今回は解説解説してしまいました・・・。ですが、シュアファイアだけでなくライトを購入する上でけっこう役にたつと思い心を鬼にして執筆しております。
その一方で我ながら「ルーメン」と「カンデラ」をシャワーの例えにしたのはわかりやすいかったなと自画自賛しております。
ちなみにですが、「ルーメン」「カンデラ」もメーカーによって測定方法がまちまちだったりして(もちろんきちんとしているメーカーさんが大半でしたが)、シュアファイアの300ルーメンの方がそこらで売ってる600ルーメンのライトより明るいというのはザラにあるのはこういうのが理由でした。
そういうことをふせぐためにさらに厳格な規格というのがあって、この規格に準じた「ルーメン」「カンデラ」を表記しているのかどうかが製品を見極める一つのポイントでもあります。
【この記事を書いた人】
今井浩介(いまい こうすけ)
1984年生まれ
・徳島大学大学院 先端技術科学教育部卒業
紫外線を使った医療用殺菌機器の光学研究開発と3Dの設計開発に携わる。
現在は独立してドローンを使った映像撮影・調査を行うスカイアイジャパン代表
その他経歴など
・田村装備開発株式会社 ミリブロNews、ドローン担当
・グリーンフロント研究所株式会社 UAV新技術開発室長
・株式会社アイディアミックス 英会話・英文法 関連書籍の執筆アシスタント
・DJI スペシャリスト
今井浩介(いまい こうすけ)
1984年生まれ
・徳島大学大学院 先端技術科学教育部卒業
紫外線を使った医療用殺菌機器の光学研究開発と3Dの設計開発に携わる。
現在は独立してドローンを使った映像撮影・調査を行うスカイアイジャパン代表
その他経歴など
・田村装備開発株式会社 ミリブロNews、ドローン担当
・グリーンフロント研究所株式会社 UAV新技術開発室長
・株式会社アイディアミックス 英会話・英文法 関連書籍の執筆アシスタント
・DJI スペシャリスト
元自衛官・警察官・PSCのYoutubeチャンネル『ガチタマTV』
提供:田村装備開発株式会社
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ルーメン:光源が出せるパワー(距離や集光要素がない)
カンデラ:照射されたものが受け取るパワー(距離や集光(照射角度など)要素の影響を受ける)
こういう整理で理解しましたが、合ってますでしょうか?