元フォース・リーコン隊員ルディ・レイエス（Rudy Reyes）が主演を務めるスリラーアクション映画『 John Came Home 』のプロモーショントレーラーが公開中である。この動画は、映画製作の資金調達を目的としたキャンペーン用に製作されたものである。

物語は ―― フォース・リーコンとU.S.MARSOCに約15年間所属していた主人公ジョンが、家族が暮らす故郷ノースジョージアへ帰ってきた。しかしそこには、耐え難い悲劇が彼を待ち受けていた。最愛の娘が何者かによって残忍な性的暴行を受け、家族は深い悲しみの中にあったのだ。警察が捜査を続けた結果、優秀な刑事によって犯行グループのリーダーを検挙し裁判にかけることとなる。判決が言い渡されたその日のこと、被告人が護送途中に逃亡し姿を消した。それを知ったジョンと刑事の追跡劇が始まる・・・。

250本以上のミュージックビデオを手掛けてきた Scott B. Hansen が監督を務め、RANGE 15のメンバーであり元米陸軍レンジャー隊員の Vincent Vargas が脚本を担当している。

主演のルディ・レイエスは元フォース・リーコン隊員で、米海兵隊 第1海兵遠征軍 第1海兵師団 第1偵察大隊（1st Reconnaissance Battalion）に所属し、アフガニスタン、パキスタン、イラクなどでの作戦に参加した人物。米海兵隊の在籍期間は1998-2005年の約7年間。USMC スカウト・スナイパー・スクール（United States Marine Corps Scout Sniper School）出身で、最終階級は軍曹であった。退役後は国防総省でカウンターテロ・コントラクターなどに従事し、現在は俳優業の他にフィットネス・トレーナーやマーシャルアーツ・インストラクターを務めている。また、退役軍人をサポートする為の広報的な活動も行っている。

俳優活動としては、米ケーブルテレビ放送局：HBOが製作したミニシリーズドラマ「ジェネレーション・キル / 兵士たちのイラク戦争（原題：GENERATION KILL）」で、本人役として出演し放送当時に話題となった。同ドラマは、ローリング・ストーン誌のジャーナリスト：エヴァン・ライト（Evan Wright）が、“2003年イラク侵攻（2003 invasion of Iraq）”時に、ルディ・レイエスの所属していた米海兵隊第1偵察大隊に従軍取材を行い、最前線における兵士達の内情を綴ったノンフィクションブック「 GENERATION KILL 」を原作としている。原作本は PEN USA 賞など複数の賞を獲得しており、ドラマ版は2009年プライムタイムエミー賞で特殊効果賞などを受賞し、両作品共に評価が高い。

参考動画：ルディ・レイエスがスポッターを務めながら“南無妙法蓮華経”!?を唱えるシーン。

この他には、世界の終焉を想定した危機的環境下で生き抜く方法を検証したサバイバル・シミュレーションTV番組「Apocalypse Man」や、男女ペアーチームが過酷なサバイバルを競い合うリアリティ番組「Ultimate Survival Alaska」などにも出演している。

尚、海外のクラウドファンディングサービス：INDIEGOGO で行われた同キャンペーンは、目標金額 30万米ドルに達することなく3,466米ドルで11月9日に終了している。調達資金の50％は、MARSOC やフォース・リーコンの退役軍人をサポートする非営利団体 Raider Project へ寄付されるとしていた。映画『 John Came Home 』の今後の展開については、現時点で明らかにされていない。

Robin Hood Pictures 2015/10/09
Text: 弓削島一樹 - FM201511