アフガニスタンに展開したカナダ軍を描く戦争ドラマアクション作品「ハイエナ・ロード (Hyena Road)」
カナダ人の俳優で脚本家、監督のポール・グロス (Paul Gross) 氏による戦争ドラマアクション作品「ハイエナ・ロード (Hyena Road) 」が、海外で 3 月 11 日に劇場、オンデマンド、デジタル公開され、5 月 3 日に DVD がリリースされる。
作品作りに当たりグロス氏は、アフガニスタンのカンダハル・シティから 30 キロメートルほど離れたスペールワン・ガー (Sperwan Ghar) の前進作戦基地 (FOB: Forward Operating Base) を訪れ、2 週間に渡って滞在。死と隣り合わせの危険をはらんだ基地の外「有刺鉄線の向こう (outside the wire)」のパトロールにも参加するなど、現場の兵士の実情を身を持って体験したことを語っている。
タイトルにもなっている「ハイエナ・ロード」は、現場に展開した兵士たちの間では「ルート・フォスター (Route Fosters) 」の名で知られる。カナダ軍による舗装工事がおこなわれるまでは、100 メートル毎に簡易爆弾 (IED: Improvised Explosive Device) が仕掛けられている魔の場所として恐れられていた。
(C) Elevation Pictures
カナダ軍は、舗装されていない道路では敵スナイパーの脅威により防護車輌しか走行ができないという理由で、タリバンの支配する危険地帯でありながらも、道路の建設を手掛けていた。
完成後のプレス向け記者会見の席でグロス氏は、「これほど神経を研ぎ澄まして周囲を警戒しながら歩いたのは、今までの人生の中でも初めてだ」「有刺鉄線の向こう (基地の外) 側は、まるで別世界で興味深かった」と語っている。
物語は、アフガニスタンに派遣されたカナダ軍の達人スナイパーであるライアン・サンダース (Ryan Sanders) と、グロス氏自らが役に入った情報将校ピート・ミッチェル (Pete Mitchell) が、地元住民との複雑な関係をうまくこなし、辺り一面爆弾が蔓延る中でナビゲートしなければならない状況を中心に展開する。グロス氏によると、スナイパーと情報将校、そして伝説のムジャヒディン (Mujahideen) 戦士が出会い、ストーリーは予測不能な結果を導くとしている。
(C) Elevation Pictures
製作予算は、カナダ映画では大作級の 1,250 万ドル (=約 14 億円超) が投じられており、「カナダ・スクリーン・アワード (Canadian Screen Awards) 2016」で、撮影、編集、美術など複数の部門にノミネートを果たしている。受賞結果の発表は 3 月 13 日となる。
Hyena Road / Elevation Pictures
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