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シリアの最前線でカメラが初めて捉えた英軍特殊部隊 SAS。愛車は特別仕様のトヨタ・ランドクルーザー

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シリアの最前線でカメラが初めて捉えた英軍特殊部隊 SAS。愛車は特別仕様のトヨタ・ランドクルーザー
シリアでダーイッシュ (Daesh, IS, Islamic Stete, ISIS, ISIL) との戦いの真っ只中にある、英陸軍特殊部隊 SAS (Special Air Service, 特殊空挺部隊) 。その隊員とみられる姿が、初めてカメラに収められた。BBC が伝えている。

ダーイッシュとの戦闘における英軍 SAS の活躍については、英国内のタブロイド紙を中心に、戦争アクション映画さながらの英雄的活躍が取り沙汰されてきたが、真相のほどは定かではなかった。そしてメディア露出の高い米軍特殊部隊と違い、英軍特殊部隊、とりわけ SAS や SBS (Special Boat Service, 特殊舟艇部隊) については、写真や映像が流出することは珍しく、英国内のメディアでも注目されている。
掲載されたこれら写真の背景について BBC は、「写真は、アル・タナフ (Al Tanaf) 基地で、1 名のダーイッシュ戦闘員の攻撃によって 9 名のシリア人武装勢力が殺害された直後に撮影されたもの」としている。

12 名ほどで構成されるこの部隊については、セキュリティー上の理由から個人特定出来ないよう、顔にはモザイクが掛けられている。

シリアの最前線でカメラが初めて捉えた英軍特殊部隊 SAS。愛車は特別仕様のトヨタ・ランドクルーザーシリアの最前線でカメラが初めて捉えた英軍特殊部隊 SAS。愛車は特別仕様のトヨタ・ランドクルーザー
Al-Thalab Automotive Specification
* Length 5600 mm
* Width 1865 mm
* Height 1930 mm
* Weights
- GVW 4350 - 4800 kg
- Unladen 2800 - 3000 kg
- Payload 1350 - 2000 kg
* Driving
- Fuel Capacity 180 Litres
- Range up to 1200 km
- Cruise/Max Spd 120/140 kph
* Diesel Engine
- 4.2 Litre, 6 Cylinder Turbo-Charged Engine
(168 bhp @ 3800 rpm / 380 Nm @ 2200 rpm)
(Available in both left and right hand drive models)
* Petrol Engine
- 4.0 Litre, V6 Engine
(236 bhp @ 5200 rpm / 361 Nm @ 4000 rpm)
(Available in left hand drive model only)
* Diesel Engine
- 4.5 Litre, V8 Turbo-Charged Intercooled Engine (Euro IV compliant)
(202 bhp @ 3800 rpm / 430 Nm @ 2200 rpm)
(Available in right hand drive model only)
Photo&Specs: via Jankel
ミリブロ読者のようなミリタリー・特殊部隊ファンにとって注目は、やはり彼らの装備類となる。しかし残念ながら、隊員個人が携行する装備については明確に分からないが、移動手段として利用している 4 両の車両と、それに積載している装備がある程度分かるものとなっていた。

シリアの最前線でカメラが初めて捉えた英軍特殊部隊 SAS。愛車は特別仕様のトヨタ・ランドクルーザー
Photo: via Jankel

シリアの最前線でカメラが初めて捉えた英軍特殊部隊 SAS。愛車は特別仕様のトヨタ・ランドクルーザー
Photo: via Jankel
彼ら精鋭隊員が砂漠における足として愛用しているのは、「アル・サラブ (Al-Thalab) 長距離偵察車両 (LRPV: Long Range Patrol Vehicle) 」。英国のジャンケル (Jankel) 社が手掛けるこの特殊部隊御用達の車両は、トヨタ製ランドクルーザーをベースとして特別にカスタムされている。英国内の各メディアによると、車両はヨルダンで生産されたもので、その車重は民間の一般車両よりも 4 トン程重い 4,800 キログラムながらも、4.5 リッター V8 ターボジャージ・インタークーラー・エンジン搭載により、最高速度は時速 87 マイル (=約 140 キロメートル) に達する。

また、7.62mm 汎用機関銃、12.7mm ブローニング重機関銃、40mm 自動擲弾銃、対戦車火器の搭載や、予備の各種弾薬類の他に水や食料を積み込んでいる様子も確認できる。

今回流出した写真について新シリア軍 (NSyA: New Syrian Army) の指揮官は、詳細についてのコメントを拒否しながらも、「我々は英・米の特殊部隊から訓練の手解きを受けている」とコメントを残している。NSyA は、米国を中心とした連合国軍の支援を後ろ盾に持つ、対ダーイッシュを掲げたグループ。連合軍各国の特殊部隊が、軍事アドバイザーとして戦闘支援をおこなっているとされる。

ダーイッシュとの戦いの為に、イラク、シリアで展開している英軍特殊部隊 SAS・SBS は最大 200 名と考えられている。また、今年 5 月には、「イラク・モースルでの大規模な攻撃を仕掛ける前に、英軍特殊部隊の主導によるダーイッシュ幹部を狙った連合軍の「秘密の任務」がおこなわれる」とも伝えられていた。

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