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米国防総省がシリアのダーイッシュ (IS) との戦闘のために初めて民間の軍事請負企業と契約

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米国防総省がシリアのダーイッシュ (IS) との戦闘のために初めて民間の軍事請負企業と契約
Photo: via clip art
Image is for illustration purposes only.
米国防総省は 7 月 27 日、陸軍が民間のインテリジェンス関連企業「シックススリー・インテリジェンス・ソリューションズ社 (Six3 Intelligence Solutions Inc) 」と契約 (W564KV-16-C-0058) を交わしたことを発表した。競合入札無しによる発注案件となり、金額は 1,000 万ドル (=約 10 億円)。

シリアに蔓延るダーイッシュ (Daesh, IS, Islamic State, ISIS, ISIL) との戦闘に向けたもので、詳細こそ明らかにされていないものの、同国内で展開中の米軍特殊部隊との連携が推測されている。なお、ペンタゴンがシリアでの米軍支援の為に民間の軍事請負業者との契約を明かしたのは今回が初めての事例。

米国防総省がシリアのダーイッシュ (IS) との戦闘のために初めて民間の軍事請負企業と契約
Capture screen: CACI International Inc
バージニア州マクリーンの Six3 社は、サイバー分野や、無線諜報・電波信号の傍受による情報収集活動 (SIGINT "シギント")、監視を専門とする民間の軍事請負企業。親会社の CACI インターナショナル社 (CACI International Inc) は、政府案件の請負を多く手掛けており、2012-2015 会計年度を通じて全米でトップ 30 に数えられている。
CACI 社を一躍有名にしたのは、アブグレイブ (Abu Ghraib) 刑務所における捕虜虐待事件。2004 年に発覚したこの事件は、イラク戦争における大規模な虐待事件として報じられており、CACI 社から派遣された 2 名の「尋問の専門家」による虐待関与の嫌疑が掛けられていた。

今回の契約案件について詳報しているザ・デイリー・ビーストによると、自身も元民間の軍事請負業者であり、「シャドー・ウォー (Shadow War) 」の著者でもあるシーン・マックフェイト (Sean McFate) 氏が、「これは普段の契約では無い」とし、「機密情報分析の大部分を外部へ委託している」「肝心の戦時オペレーションを成し遂げるために、民間企業へ戦略的な依存を生み出している」と語っていることを伝えている。

昨年 12 月、米国はダーイッシュとの戦いの為、シリアに特殊部隊 50 名の展開を発表以降、今年 4 月には 250 名の増援部隊を「アドバイザー」として送り込んでいる。

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