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米陸軍特殊部隊『デルタフォース』隊員が自由降下訓練中にパラシュートが正常に開傘せず落下し死亡

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米陸軍特殊部隊『デルタフォース』隊員が自由降下訓練中にパラシュートが正常に開傘せず落下し死亡
Photo Credit: Barry Fischer, Audio Visual Production Specialist, Airborne Special Operations Test Directorate, U.S. Army Operational Test Command
This photo is for illustrative purposes only.
米軍きっての精鋭が集まる陸軍特殊部隊『デルタフォース』の隊員が、国内でおこなわれた自由降下訓練中に、「パラシュートが正常に開傘しない」というトラブルに見舞われ死亡していたことが分かった。
米陸軍特殊部隊『デルタフォース』隊員が自由降下訓練中にパラシュートが正常に開傘せず落下し死亡
Photo: U.S. Army
犠牲になったのは、クリストファー・ネルムス(Christopher Nelms)上級曹長(46歳)。
今年6月27日、ノースカロライナ州マクストンのローリンバーグ=マクストン空港で事故が発生。同空港はデルタフォースのお膝元としても知られているフォートブラッグから1時間も離れていない場所にある。病院に搬送された後、7月1日に死亡が確認され、同月31日にバージニア州のアーリントン国立墓地に埋葬されている。

軍は正式に訓練事故での死亡を明らかにしていなかったが、現地Yahooニュースが一報を取り上げことを機に拡散。その後、陸軍特殊作戦司令部の広報官が「すべての兵士の訓練中における死亡事故を公表しているわけではない」と前置きした上で、ネルムス曹長が記事にあるような形で死亡したのは「事実」だと追認している。
なおYahooニュースによると、ネルムス曹長がデルタフォースの隊員であったことは、「元デルタ隊員×2名の証言から裏取りできている」と報じている。

ネルムス曹長は1990年に陸軍入隊。フィリピンに1度、イラクには2度の派兵された経験を持つ。その後、陸軍州兵の第19特殊部隊グループに配属され、軍で3番目に高位の勲章であるシルバースター×2度の叙勲実績を持つ。
陸軍州兵特殊部隊には①第19特殊部隊グループと②第20特殊部隊グループの2部隊が編成されている。①第19特殊部隊グループはユタ州ドレーパーに司令部を、またワシントン州、ウェストバージニア州、オハイオ州、ロードアイランド州、コロラド州、カリフォルニア州、テキサス州と8つの州に跨っている。東南アジアが主な担当地域として割り当てられている。

また2008年に現役兵士(active duty)となり、最精鋭のデルターフォース隊員の選抜過程をパス。イラク、アフガニスタンに6度、ニジェールに1度の派兵を経験している。

叙勲関連ではこの他、ブロンズスター×6(内1つは戦闘功労「Vデバイス」付き)、防衛功績章(Defense Meritorious Service Medal)×2、功績章×1、戦闘功労付き統合任務功績章×1、陸軍称揚章×2、Cデバイス付き統合参謀本部勲功章×1となっている。
なお陸軍(HRC: Human Resources Command)によると「Cデバイス」とは「最も達成の困難な戦闘環境下において、称賛に値するパフォーマンスを示したメンバーを明確化させることを目的に創設」と紹介されている。

米陸軍特殊部隊『デルタフォース』隊員が自由降下訓練中にパラシュートが正常に開傘せず落下し死亡
Photo: U.S. Department of Defense (DoD)

米陸軍特殊部隊『デルタフォース』隊員が自由降下訓練中にパラシュートが正常に開傘せず落下し死亡
DoD photo by Patrick A. Albright, U.S. Army. (Released)
ネルムス曹長の死は7月16日付で特殊作戦経験者らの情報が集約されるネットコミュニティー(SOCNET: Special Operations Community Network)にも投稿されている。SOCNETでは彼の死を悼むコメントと併せて、これまでの経歴が更に細かく紹介されている。

それによるとネルムス曹長は過去に「ベストレンジャー競技会」に出場したことがある他、1997年からの10年間、デルタフォースとなるまではワシントン州の消防士であったことなどが明かされている。

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