「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第1回第1空挺団「ガトー」編

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写真はイメージです

CAPCOM『Black Command』のスポンサー提供による特集コンテンツ、「リアルPMCコントラクター」エル・ガトー編をお届けする。
この特集コンテンツでは、PMCコントラクターとして実戦現場での経験を踏んだ人物に対して取材敢行し、一般大衆の目に触れる機会の無い彼らの活動と、それを支えていた武器や日常をありのままに綴る。
インタビューアーは、在米ガンライターでありガンスミス、そして特殊部隊経験者とのネットワークを数多く持つShin氏がおこなっている。

■リアルPMC紹介:エル・ガトー
・コントラクター時のコールサイン/ニックネーム
El Gato コールサインやニックネームは自分で選ぶことはできない。インストラクターやチームメートから与えられる物だ。当時、習志野にある空挺団に所属していた私は、米軍のヤキマ基地で行われた演習に参加していた。そこでは日本にも似た美しい自然を持つ演習場で日本では難しい実弾を使用した訓練を行うことができた。
その日の訓練は「スナッチ&グラブ」。敵の支配地域に潜入し、人質を密かに救出する訓練だった。人質役は今回の演習の評価役でもあるメキシコ系アメリカ軍人だった。私は人質を救出作戦の間コントロールするハンドラーとしての役割を与えられていた。AAR(アフターアクションレポート)の中で、人質役の軍人が「俺の事を救出したハンドラーは誰だ?」と尋ね、私は何か失敗があったのかと不安になりながら手を挙げた。「お前は静かで正確で素早い。エル・ガトーだ」そう言われた時、「アリガトウ」と言われたのかと思ったがそうでは無かった。エル・ガトー/El Gatoはスペイン語で猫の意味。これが定着し私のコールサインとなった。

・バックグラウンド
自衛隊入隊時から第一空挺団を目指していた。そして空挺、レンジャータブを得ると共にNCOになった私は、習志野にあるより特殊な任務を担当するグループにリクルートされた。部隊としての米国での訓練の他に、自費でもトレーニングコースへの参加の為に頻繁に渡米した。自衛隊はもちろん防衛の為の組織だが、戦地においては防衛の為にアグレッシブなアプローチを取る必要も出てくる。私が経験した海外派兵ミッションでも、実際に人や装備を防衛する為に私が習った技術が必要になる状況があった。

防弾トヨタ。「100m離れろ」と警告文が書かれた防弾パネル内には、トランクモンキーと呼ばれるマシンガンを持ったオペレーターが乗る。

・どうしてコントラクターに?
海外派兵の際に現地で出会ったPMC達とコンタクトを取ったのが始まりだ。兵士として高い技術を持ちそれを防衛の為だけに使う、これは素晴らしい事だと思うが私は快適な環境から飛び出したかった。自衛隊を去るのは辛かったが、異なる国から集まった兵士達と共に戦場に身を置きたかった。

・コントラクターとしての履歴は?
退役した段階ですでにセキュリティクリアランスを持っていたので、すぐにPMC
としてのコントラクトに参加できた。米国のステージングエリアで、その会社のSOP(スタンダードオペレーションプロシージャー)と戦術を学んだ。そこで働いていた多くのオペレーターは私と同等、もしくは上の技術と経験を持っており、プロフェッショナルばかりだった。任務の多くは様々な国で米軍が運搬する物資の警護を米軍と共同で行うものだった。この会社には2年間在籍した。
その後イギリスにあるPMCを通じて、中央アフリカでのコントラクトに参加した。現地のステージングエリアをベースとし、イギリスの採掘会社の為に付近の地質学的データやサンプルの収集を行う作業の護衛を担当した。このオプは思っていたよりも複雑であった。作業を行う区域では、多くの部族が対立しつつ入り乱れており1つの部族からサンプル収集の許可を得ると、その部族と対立している別の部族が我々を襲うという事態が頻発した。他にも多くのコントラクトを行ってきたが、中東と中央及び東アフリカが私の主な活動地域だ。

・得意分野は?
コミニケーション。無線と衛星通信システムの取り扱いと修理が得意だ。アメリカのPMCで仕事をしている時に学んだのは、得意な技術の担当になるだけではなく、他のオペレーターにも教え広める事が重要であり、また他のメンバーから彼らが得意な分野を学ぶという事だ。いまでは、車両のタイヤ交換や修理も行えるし、狩も動物を捌くのも得意になった。


・好みの武器は?
ロシア製PKM。7.62×54mmR弾を分離しないタイプのリンクで繋いだものを使用する。リンクが飛び散らないので回収し再利用するのが簡単だからだ。250連のドラムを取り付けた状態でも取り回し易く、車両の中で邪魔にならない。装填と取り扱いは慣れればシンプル。軽量で高い火力を持つマシンガンだ。ベルトフィーフィードマシンガンは銃撃戦になったときに攻撃、防御の要となる装備だ。第二次大戦中のブレンガンやBARといった旧型のマシンガンを渡される事もあったが、マニュアルや特別な訓練などなくとも数百発撃ち、分解して構造を理解すれば簡単に扱えるようになった。なんといってもフルオートで撃ち出されるフルパワーのライフル弾は頼もしい。ハンドガンはP226が自衛隊で使っていた日本製P220に近くて私には扱いやすい。コントラクトによっては隠匿性を優先しピストルのみで活動する事も多い。

・コントラクトとコントラクトの間のダウンタイムには何を?
PMCとしてコントラクトを受けている場所の周辺で過ごすことが多い。ヨーロッパ、地中海周辺、イギリスを旅行する事が出来たし、南フランスのベルコー山脈やカナダでスノーボードをするのが好きだ。

・コントラクターとして最も印象に残っている経験は?
数秒、数メートルの差で生死が別れる経験が印象に残っている。その1つはイラクのグリーン・ゾーンのチェックポイントに、クライアントの娘を迎えに行った時だ。1台の車両でのロープロファイルピックアップであり、何回もこなしたオプだった。我々がクライアントの娘をピックアップし、100mほど離れ米軍のエイブラムス戦車の横を通った瞬間、チェックポイントで1000ポンドのTNT爆薬を積んだVBIED
が爆発した。チェックポイントで待っていた米軍に協力している現地通訳者100名以上が殺害された。我々の車はエイブラムス戦車の影にあったので直撃を免れたが、全ての窓ガラスが吹き飛び、耳に一生治らないダメージを負った。

ロープロファイル車両。最低限の防弾装備とランフラットタイヤ。衛星通信システムを備えている。


ライター紹介:SHIN
在米の銃器専門家として、銃器の専門家であるガンスミスとしての学位を持ち、ファイアーアームズテクニカルライターとして日本ではアームズマガジン、ガンプロフェッショナル誌、米国では人気銃器雑誌リコイル誌に寄稿している。
シュアファイア社ローライトインストラクターでもあり、マグプルダイナミクス、タクティカルレスポンス、ケンハッカーソン、ラリービッカーズと言った有名インストラクターから200時間を越えるタクティカルトレーニングを受講。自身もインストラクターとして民間及び米国法執行機関に対し、プラクティカルマークスマンシップ(実践的射撃術)のクラスを提供している。
サブジェクトマターエキスパートとして日本の法執行機関および自衛隊に専門的助言を提供。台湾のコンサルタント機関TTRDA社を通じて台湾の法執行技術の近代化に関わっており、幅広いコネクションから最新のタクティクスに関する情報を提供している。
日本人として唯一、USPSA(米国実践射撃協会)最高位グランドマスターを2つの部門で達成。全米トップ20位に位置するシューターでもあり、多くの優勝経験を持つ。
自身の活動を、フェイスブックページ「Gunbaka/ガンバカ」として発信している。
https://www.facebook.com/gunbaka.shin



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