オーストラリアのベトナム戦争映画『Danger Close: The Battle of Long Tan』
オーストラリア軍がベトナム戦争で経験した最も激しい戦闘「ロングタンの戦い(Battle of Long Tan)」を題材とした戦争映画『Danger Close: The Battle of Long Tan』の海外版ティーザートレーラーが公開された。
米軍ヘリでロングタン近郊のオーストラリア軍ヌイダット基地へ向かうオーストラリア兵たち。
Photo by Mike Coleridge, Australian War Memorial.
「ロングタンの戦い」とは ――
1966年8月18日、オーストラリア陸軍第7旅団ロイヤル・オーストラリア連隊第6大隊(6th Battalion, Royal Australian Regiment)のD中隊の108人(ニュージーランド兵3人を含む)が、ベトナム南部に位置するロングタン村のゴム農園で索敵任務中にベトコン(南ベトナム解放民族戦線)と北ベトナム(ベトナム民主共和国)の兵士約1,500~2,500人に包囲され激しい戦闘となった。D中隊は、土砂降りの雨と厚い霧の中で弾薬不足に陥りながら、増援が到着するまでの3時間半を戦い抜いたが、死者18人負傷者23人を出すことになった。ベトコン / 北ベトナム側の正確な戦死者数は不明だが、亡骸245体をオーストラリア軍が埋葬したと言われている。この戦闘から2年後に、当時のリンドン・ジョンソン米大統領からD中隊に殊勲部隊章(Presidential Unit Citation)が授与された。
Battle of Long Tan Documentary - Sam Worthington - Vietnam War
関連動画:2006年にヒストリーチャンネルで放送された同戦闘のドキュメンタリー映画「Battle of Long Tan Documentary - Sam Worthington - Vietnam War」の全編
監督は、オーストラリアでは作家 / プロデューサーとしても知られるクリフ・ステンダース(Kriv Stenders)。メガフォンをとった映画「Red Dog」はオーストラリアの2011年興行収入ランキング1位となり、同年のインサイドフィルムアワードでは長編作品賞や監督賞など計6部門で受賞している。
出演は、映画「ウォークラフト」で主演を務めたトラヴィス・フィメル(Travis Fimmel)、「Marvel パニッシャー」などTVドラマで活躍中のダニエル・ウェバー(Daniel Webber)、「X-ミッション」でFBI捜査官ジョニー・ユタを演じたルーク・ブレイシー(Luke Bracey)、「ハクソー・リッジ」でステルツァー大佐を演じたベテラン俳優リチャード・ロクスバーグ(Richard Roxburgh)など。
8月8日にオーストラリアで公開予定。日本での公開は現在未定。
Text: 弓削島一樹 - FM201906
タグ :オーストラリアベトナム戦争ロングタンの戦いBattle of Long TanDanger Close The Battle of Long TanDanger Closeクリフ・ステンダースKriv Stenders
★この記事へのコメント
コメントを投稿する
★この記事をブックマーク/共有する
★新着情報をメールでチェック!
★Facebookでのコメント