全レイダースを東海岸に移動させるアメリカ海兵隊
Photo by Sgt. Jonathon Wiederhold
アメリカ海兵隊が東海岸のノースカロライナ州キャンプ・レジューンに特殊作戦コマンド(Marine Special Operation Command…MARSOC)を創設して15年になる。
近年、MARSOCは世界的なテロとの戦いの主要な役割を担っており、とくにアフガン・イラクでは、戦闘だけでなく現地の軍隊の教育/錬成も行っており、あちこちに派遣され、その土地に根付く暇もなく、次の戦場へ飛ばされる、まさに「休む暇もない」のである。
またキャンプ・レジューンは、MARSOCだけではなくさまざまな海兵隊部隊の拠点でもあり、MARSOCの仕事が増えるほど、その負担が増大している状態である。
その解決策として、海兵隊が計画しているのが、すべてのMARSOCを東海岸のカリフォルニア州にあるキャンプ・ペンドルトンへ移して再編成をすることであり、年間で5500万ドルを削減できると同時に、1日あたり2000名が稼働状態になると見込んでいる。
その第1弾として、900名の兵士と軍属で構成される第1海兵レイダーズ大隊とその付属部隊が2022年末までに移動する予定である。
MARSOC司令官ダニエル・ヨー(Daniel Yoo)将軍によると、「この再編成により、MARSOCは国家防衛戦略の中核となり、実行力のある部隊として、国家にとって即応性のある部隊に生まれ変わることができる」という。
キャンプ・ルジューンに兵士と装備を移動させる計画は、従来の人事異動のサイクル内で行われるため、MARSOCの能力に全く影響を与えない。本格的な移動は、2021年の夏より開始される。
Source: The Marine Corps Is Moving All of Its Raiders to the East Coast
Text: 友清仁 - FM202002
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「アメリカ海兵隊が西海岸のノースカロライナ州キャンプ・レジューン」
ノースカロライナは東海岸です。
第4段落は正しくは、
「その解決策として、海兵隊が計画しているのが、すべてのMARSOCをカリフォルニア州にあるキャンプ・ペンドルトンから東海岸にあるキャンプ・レジューンへ移して再編成をすることであり、」