Vortex社 米陸軍と開発中の次世代分隊火器用電子補正照準器のプロトタイプを公開
Photo from Vortex
M4自動小銃の後継としてアメリカ陸軍が開発をすすめている次世代分隊火器(NGSW)では6.8mm口径の新型弾薬の採用などあらゆる面が刷新される。その新機軸の一つが電子補正式の光学照準器「NGSW-FC」の搭載だが、これについて国防総省はVortex社とプロトタイプの開発契約(OTA)を結び、同社がその写真を公開した。
NGSW-FCは従来の光学照準器に弾道コンピュータや大気センサ、レーザーレンジファインダーなどを組み合わせ、これらから得られた情報を用いて補正された狙点をオーバーレイ表示する機能を持つ。これによって、照準器から視線を外すこと無く各種情報を読み取り、素早く正確な照準が可能になる。
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Vortex社が公開した「1-8×30 Active Reticle Fire Control」とそれを搭載したFN SCAR自動小銃。1-8x30のショートスコープにセンサー類を背負わせたデザインになる。レイセオン傘下のELCAN社「Specter」に似たサイズ感である。
Photo from Vortex
今後NGSW本体の候補に搭載され、兵士達からのフィードバックを得て選定されることとなる。なお、Vortex社以外のメーカーが今後NGSW-FCのプロトタイプ開発に参加することになるかどうかは不明である。
NGSW-FCは軍がマイクロソフト社などと開発を進めているVRゴーグル「IVAS」との情報連携ができることが当初計画されていた。IVASの開発は新型コロナウィルス感染拡大のため、兵士たちによる装着テストの予定が大きくずれ込んでおり、NGSW-FCもこの影響をうける可能性がある。
Photo from Vortex
Source: Vortex Awarded OTA for Army's Next Gen Squad Weapon Fire Control Prototype Program - Soldier Systems Daily
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。
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この手のものは時間の問題であり、相手が同程度の装備を実用化するまでしか優位を保てない。
そして、この手の電子装備の欠点である電池が切れたらクソの役にも立たないという欠点は無視し続けてホルホルするのは滑稽だからやめた方がいい。
最後にこのスコープがどれだけ優れていようと、結局射手の練度がモノを言うということを忘れてはならない。
米軍しか装備不可能な高価な装置ですね。
安価な中国製コピーは時節柄難しいでしょうし。