ボーイング社製無人機が史上初の空中給油に成功
The Boeing MQ-25 T1(For Illustration Purpose Only)
ボーイング社製の無人空中給油機MQ-25スティングレー(以下、当機)が有人航空機に対する史上初の空中給油に成功した。当機は約6mまで接近した米海軍のF/A-18E-Fスーパーホーネット(以下、有人機)に対してプローブとドローグを使用した空中給油を行い、安定性等の性能を確認した。
これにより、空中給油機の大幅な小型化および空中給油にかかる有人航空機の負担削減に大きく近づいたと考えられる。※1
最初の試験では、給油せずに機器の接続のみを行う”ドライコネクト”を試した。2回目の接続では、約136kgの燃料を高度3,000mかつ作戦飛行速度に近い状態で有人機に給油した。また、高度4,800mで約11kgの燃料給油も行われた。どの試験においても飛行中の機体同士の接続および離脱は良好に行われたと発表されている。
米海軍とボーイング社の共同開発チームはより安全な無人機による空中給油を実現するために、飛行速度・高度の他に乱気流・天候(特に雷雨)など様々な想定をしなければならない。今回の試験では作戦飛行に近い状態であったものの、飛行環境は良好なものであった。今後は、より困難な状況下での空中給油を目指した飛行試験が行われる見込みである。
2025年までに当機は実際の作戦飛行に十分な性能を得られるとされている。無人機が有人機とともに様々な作戦に従事する時代が遠くない未来に訪れようとしている。
※1: 筆者個人の見解です。
Source: US Navy, Boeing conduct first-ever aerial refueling with unmanned tanker - DefenseNews
Matsu (@mattsannENG) 田村装備開発のミリブロ担当。
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