スーパーキャビテーションシップ"Ghost"初公開

「スーパーキャビテーション」とは、流体力学により説明がなされる効果の1つ。仕組みとしては、ラッパのように先端と末端とで断面積の異なる形状をした物体が、水中などの流体において、高速で移動する場合を想定した場合に、ラッパの広がり部分で "Cavitation" (キャビテーション) と呼ばれる、低圧条件下で発生する局所的な蒸発現象による気泡の発生が生じる。このような気泡の発生する状態を継続的に起こし、流体中の物体の全体を包み込むような状態を維持することで、物体の表面の大部分が濡れないまま保たれることから、流体と物体との摩擦係数を減らすことのできる "スーパーキャビテーション":"超空洞現象" を発生させることができる。これによって、流体中の物体の速度を大幅に向上することができるという考えから、軍事面での応用が進められてきた。

デザインの上で、航空機 と 艦艇 の両側面を持ち合わせる GHOST の開発には、水中での水との摩擦係数にとかく配慮した緻密な船体の設計が必要となり、構築までに何百回もの造り直しをおこなったとしている。
また GHOST の船体にはステルス性を備えた設計となっており、敵のレーダーやセンサーでの検出は極めて困難であるとしている。
今回公開された GHOST のプロトタイプは、SEAL のチームを収容する大きさで設計し、C-17 による空中輸送が可能であるとしている。
なお同リリースによると、GHOST の主な用途としては、艦艇などを対象とするフォース プロテクションを想定しているが、海賊対策にも応用可能と説明し、他の防衛関連企業と組んで、もっと大型の艦に、このテクノロジーを適用する構想があるとしている。
Juliet Marine Systems 2011/8/10
Aviation Week 2011/08/15
Nikkei Science 2001/06/25
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