深まる温度差、台頭する強硬派

「イランの核開発を阻止するためには先制攻撃も辞さない」との態度を示しているイスラエルと、経済・外交での解決を見出し、「これ以上新たな戦争の火種を抱えたくない」とする米国との温度差が強調された結果に終わったとされている。
イスラエルの安全保障・諜報専門サイト DEBKA file では、「イスラエルとしてはイランへの先制攻撃を、もう待ち切れない」とした内容を掲載。AIPAC (American Israel Public Affairs Committee:アメリカ・イスラエル公共問題委員会) の席でネタニヤフ首相が「核開発を続けるイランへの制裁について、イスラエルは既にもう 6年 も待っている」とし、「米国の大統領選挙がおこなわれる 2012年11月 まで悠長に待ってはいられない」と発言していたことを紹介している。
一方のイランでは、来年実施が予定されている大統領選の前哨戦とも言われる、国会議員選挙が 2日におこなわれた。対欧米で現職の Mahmoud Ahmadinejad大統領 より強硬な路線を掲げる Ali Khamenei師 支持派が議席を 75% も獲得し圧勝に終わったことが報じられている。保守強硬派で知られるハメネイ師派では、イスラエル・欧米との妥協点を見出すのが困難とされている。
核開発が進むイランに対して「時間が無い」と焦り、単独での軍事行動に走る様相が強まるイスラエル。かねてより「イスラエルの抹殺」を公言していた現職大統領よりも更に強硬路線が支持された結果のイラン国内情勢。楽観的な見解を見出すことが難しくなってきている。
DEBKA file 2012/03/06
AFP BB News 2012/03/06
Photo: Israeli Internet
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