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早ければ 7 年内に商用化?米海軍 NRL「海水燃料」でラジコン飛行機を飛ばすことに成功

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早ければ 7 年内に商用化?米海軍 NRL「海水燃料」でラジコン飛行機を飛ばすことに成功
海水を利用した燃料製造のプロセスを研究している米海軍研究試験所 NRL (Naval Research Laboratory) は、コンセプト実証のデモンストレーションを実施。海水の電解により得られた燃料を使ってラジコン・プレーンの飛行に成功した。海水を液体炭化水素燃料 (liquid hydrocarbon fuel) へ変換するプロセスでは、海水中に含まれる二酸化炭素と水素の両方を海水電解によって抽出。その後、抽出されたガスは反応器システム内に用意された金属触媒を介した「ガス・ツー・リキッドプロセス (GTL : Gas-To-Liquid)」により、液体炭化水素に変換されるとのこと。こうして得られた燃料を用いて、ラジコン飛行機 P-51 Mustang によるテスト飛行試験を実施。テストでは、箱出し状態でエンジンにも手が加えられていない一般的なラジコン飛行機を使ったところ、問題なく飛行に成功したことが示されている。海水中の二酸化炭素濃度は空気中のそれと比べても 140 倍以上豊富に含まれ、今回のプロセスを利用した際のジェット燃料創出に掛かる費用としては、1 ガロン (= 3.79 L) 当たり 3 ~ 6 ドルの範囲に収まることが推計されている。NRL によれば、十分な開発資金をもってすれば、海水からの燃料を取り出すことは今後 7 ~ 10 年の内に商業的に実現可能とのこと。一部の原子力艦を除いては、その多くが石油系燃料に依存しており、今回の技術が大規模に拡大できれば、革命的な技術になる。

USNRL 2014/04/07
U.S. Naval Research Laboratory 2014/04/07
DoD photo by Petty Officer 3rd Class Geoffrey Lewis, U.S. Navy. (Released) / embed image

過去の「米海軍による海水を利用した燃料創出の研究」関連記事:
米海軍、海水を利用したジェット燃料の製造プロセスを研究中


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