ドイツ Daimler (ダイムラー) は、Mercedes-Benz フラッグシップ、S クラスセダンの装甲仕様車「S600 Guard」を発表した。

ラグジュアリーサルーンならではの快適さと、乗員の安全性を確保する各種の機能を備えた車輌で、外見からは防弾仕様車とは見分けが付かないものの、軍用ライフルでの攻撃や手榴弾の爆発による破片にも耐える設計が施されている。

車体構造部とボディーパネルの間に「マル秘」となっている「特殊鋼」を追加、窓やフロントガラスにはポリカーボネイトがコーティングされているとのこと。また、一般向けの防弾車輛としては初めて、アンダーボディーの装甲によって足回りを保護。

最高出力 530 hp の V 型 12 気筒エンジンを搭載、初の「7G-TRONIC」自動変速機との組み合わせによって最大トルクは830 Nm を引き出し、危険地帯からの迅速な脱出を可能とする加速性能を備えている。

トップスピードについては、車重を要因として、時速 210 キロメートルで電気的に制御されているとのこと。

オプション装備には、ナイトビューアシスト、LED インテリジェント ライト システム、360 度カメラの他、簡易操作のパニック警報システムや、自動消火システム、刺激性ガスや煙から乗員を保護する緊急外気システムなどが用意されている。

洗練された強力な防禦システムを備えた S600 Guard は、防弾性能のガイドラインである BRV 2009 (BRV : Bullet Resistant Vehicles) 認証に沿った防護レベルで最高位 VR9 レベルを認証。ドイツで総合的に VR9 レベルが認められた防弾仕様車は初めてとのこと。

Daimler 2014/08/05
Photo : Mercedes-Benz S600 Guard / Daimler