HMMWV の始まりと 30 年の歴史、そして終わり

ハンヴィーは 1970 年代後半に、米軍の M561 ガマ・ゴートと M151 ジープを代替するために AM ゼネラル社によって開発され、1985 年から量産が始まった。
当初は、ハンヴィーの能力に懐疑的な者も多かったそうだが (それだけジープが優れた車両だったということでもある) 、湾岸戦争での活躍などで徐々にそうした懐疑論は消え、現在ではジープと同じぐらいに信頼性のある、そして有名な車両になり、米軍だけでなく世界中の軍隊で使用されている。

その後、911 テロ後に始まったアフガニスタン紛争にも投入され、悪路での走行性能は高い評価を得た。しかし、2003 年から始まったイラク戦争では、即席爆発装置 (IED) によって多くのハンヴィーが被害を受けた。追加を外装を纏うものの被害を受け続け、ついに 2007 年からは、分厚い装甲を持った装輪装甲車輌 MRAP (Mine Resistant Ambush Protected) への置き換えが始まった。しかし MRAP の導入は、その重装甲と引き換えに、ハンヴィーの持っていた高い機動性を失わせることになった。
現在米軍では、ハンヴィーの高い機動性と、MRAP の高い防御力を併せ持った、JLTV (Joint Light Tactical Vehicle) と呼ばれる新しい車両の開発計画が始まっている。この計画には、ハンヴィーを開発した AM ゼネラル社の他、ロッキード・マーティン社とオシュコシュ・ディフェンス社が参戦しており、2015 年にも勝者が選ばれ、契約が結ばれる予定だ。
Strategic Defence Intelligence 2014/09/08
Photo 1, 2: AM General LLC
Text : 鳥嶋真也 - FM201409
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