DARPA、人口脾臓を研究 敗血症への治療に期待

現在、敗血症は年間 1,800 万人が発症し、そのうち 30 から 50 % が亡くなっている。また、体に傷を負いやすい兵士にとっても脅威となっている。現在、治療法のひとつとして抗生物質の投与があり、これは敗血症を引き起こす微生物を殺すことはできるものの、使いすぎることでその薬品に耐性を持った菌が登場するリスクがあり、またいくつかの毒素は中和されないまま残ってしまうという問題を持つ。また、商用の透析設備は戦場で展開することが難しい。
今回発表された、DARPA で研究されている方法は、人間の脾臓にヒントを得たものだという。装置自体は小さな箱のような大きさで、患者から血液を取り込み、そこに磁気を持ったナノサイズのビーズを入れ、その磁気によって微生物や毒素を吸着させ、スリットによってろ過されるという。そして清潔になった血液は再度、患者の体内へ戻される。
すでにプロトタイプによる試験が行われ、病原菌を除去する技術の実証に成功したという。
まだ研究段階だが、実用化されれば、敗血症の根絶に向けた大きな一歩になるかもしれない。
DARPA 2014/09/15
Text : 鳥嶋真也 - FM201410
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